社会性報告

クラレヨーロッパでは、今年も地元の高校の先端化学コースで学ぶ7人の生徒と先生をポバール工場に招き、工場見学や高分子化学の講義、実験を通じて活発な交流を図りました。彼らは高校での報告の後、クラレヨーロッパで成果発表会を行いました。学生たちはとてもよく準備をし、質問にもてきぱきと答えていました。参加者たちは「化学反応のメカニズムがとてもよく理解できた」「参加する前は実際に研究室で働く事がどんなものか、何が重要なのかわからなかったけど、それを化学工場の現場で体験できた機会にとても感謝している。」とコメントしています。

米国のモノソルでも、次世代の科学者を育てることはとても重要なことだと考えており、科学、技術、工学、数学（S T E M）教育の支援に力を入れています。その一環として、モノソルの研究者チームが、ノートルダム、バトラー、またバルバレーゾ大学といった一流校で、科学コンテストの審査員を務めたり、高分子化学のクラスで教えたりしています。この取り組みで重要なことは、学生に“科学は楽しい”と思ってもらう事です。またモノソルチームはインディアナ州の毎年恒例の“科学の祭典”に出展し、ポリビニルアルコールフィルムで作った製品を展示したり、業界挙げての安全運動を推進したり、子供たちがポリビニルアルコールから“スライム”を作るのを手伝ったりしながら、学生や保護者の皆様に楽しんで頂きました。

同じ米国のテキサス州では、クラレアメリカがサンジャシントカレッジCPET基金　（San Jacinto College“SJC”のLyondellBasell Center for Petrochemical、Energy、＆Technology（CPET）に参画しています。この基金は化学業界の高まる人材需要に対応する高度なトレーニングを提供しています。 クラレアメリカは、2018年に開始されたこの基金への10年間の寄付を約束しています。このスポンサーシップの一環として、CPETの化学研究所はクラレにちなんで名付けられました。 クラレアメリカではSJCの卒業生をプロセスエンジニアとして数多く採用しており、これからも化学業界への貢献を続けます。

プラスチック汚染についての問題意識が高まる中、ベルギーのエバールヨーロッパは「Operation Clean Sweep」に参加しました。この国際的なボランティアプログラムは、化学業界における製造から廃棄までのサプライチェーンにおいて、プラスチック（ペレット）が排出され水系環境への流出による海洋ごみを防ぐために運営されています。

情熱あふれるエバールヨーロッパ8人からなるサイクルチームチームが、「がんと闘う1000 kmサイクリング」と呼ばれるがん研究のための資金調達プロジェクトに参加しました。
このプロジェクトに参加するために必要な募金資金5000ユーロを、社内のソーシャルイベントでガジェットの販売、ケーキやチョコレートの販売、くじ引きなど社員の協力のもと、さまざまな方法で集めることができました。

クラレヨーロッパの従業員42名がフランクフルトの学校、幼稚園支援プロジェクト「外に出よう-緑の中で教えよう」"Go outside - teaching in the Green"に参加し、校庭で壁を修理、掃除、塗装し、また25人分の可動式シート、いわゆる「スウェーデンの椅子」を制作し、子供たちの「グリーンレッスン」の準備をしました。トロイスドルフでは2つの幼稚園「ハイデパンツ」と「ブルゲンツ」で同様にたくさんの作業を行いました。この2つの幼稚園は統合されたばかりで、例年より多くの作業がありましたが、参加者は力を合わせてやり遂げ、大きな達成感と地域社会とつながるチームスピリットを堪能しました。