人材獲得と配置
人材採用に関する基本原則の策定
クラレグループ各社が一貫したプロセスにより必要な人材を確保し、会社の成長を実現することを目指し、2023年に「クラレグループの人材採用に関する基本原則」を策定しました。この基本原則では、人材確保、採用プロセス、オンボーディングにおける原則等を定めています。具体的には、必要となる人材とポジションの要件を定義すること、採用プロセスの透明性と公平性を確保し法令遵守を徹底すること、新入社員がスムーズに業務に適応できるよう明確なオンボーディングプロセスを設けることなどが記載されています。
さらに、採用の目的、職種、役割などにより求められるコンピテンシーは異なりますが、そうした要素に加えて、候補者がクラレのコンピテンシーを体現できる人材かどうか考慮するため、協働性、主体性、チャレンジ精神という3つのコア・リクルーティング・ファクターを本基本原則において定め、採用に活かしています。
機動的な駐在制度(グローバルモビリティの推進)
既存の駐在制度では、費用面の問題や家庭事情などにより非日本人社員が海外駐在する機会は限定的でした。そこで、より機動的に、またグループ内の多様性を高めるため、「半年から1年未満の短期駐在員制度」を実施しています。今後も、「日本から海外」だけでなく「海外から日本」、あるいは「海外間」でグローバルに人材が交流する施策を強化していきます。
グローバルでの後継者育成計画
グローバルに社員一人ひとりの特性を生かし、また事業ニーズに対応するため、グループで一貫した人事基盤が必要です。「後継者育成計画」について、従来はグループ会社別に実施していた後継者育成計画をグローバルに行えるように整備を進めています。
2024年は各事業で部長ポストを対象にした後継者育成計画を初めてグローバルに実施し、後継者の準備状況や人材の育成計画について人材会議で議論する仕組みを導入しました。今後、この仕組みを生かした戦略的な採用や組織をまたぐ人材配置につなげていきます。