サステナビリティ長期ビジョン・サステナビリティ中期計画

GHG排出削減目標の新たな設定

クラレグループは気候変動対策を優先的に取り組むべき重要課題の一つとして捉えており、2050年カーボンネットゼロの達成を目指しています。クラレグループのサプライチェーンを含めたGHG排出量は7,119千トン-CO2(2024年実績)です。

Scope 1、2の排出量削減目標について、海外のクラレグループの生産拠点近郊にグリーン水素やグリーンアンモニアなどのCO2排出を伴わないクリーンエネルギーの開発プロジェクトが存在していることがわかりました。これらのプロジェクトが順調に進めば、2035年頃に供給体制が整う可能性に鑑み、2025年2月に2035年を目標年とするScope 1、2の新たな排出量削減目標を設定しました。

加えて、GHG排出量削減においては、事業活動に関連するサプライチェーン全体での脱炭素化への取り組みも重要になっています。そこでクラレグループはScope 3についても目標を設定しました。

自社グループからのGHG排出削減(Scope 1、2)

クラレグループはScope 1、2の排出量を2035年までに2021年比で63%削減する新たな目標を設定しました。自社で実施可能な削減策を着実に進めると共に、ユーティリティ供給元との間で燃料のクリーンな新エネルギー源から得られる燃料への転換検討を共同で実施し、新たな目標の達成を目指します。

サプライチェーンからのGHG排出削減(Scope 3)

クラレグループは2024年にグループ全体のScope 3 排出量を算定しました(詳細は下表のとおり)。これにより主要な排出源を「購入した製品・サービス(Scope 3カテゴリー1)」由来と特定し、カテゴリー1の排出量を2035年までに2021年比で37.5%削減する目標を設定しました。バイオマス原料やリサイクル原料のようなGHG排出負荷の低い原材料への転換や、活性炭事業における再生炭の拡大などに取り組むと同時に、サプライヤーとの削減に向けた対話と協働を通じて削減目標の達成を目指します。

なお、クラレグループは、新たに設定したScope 1、2および3のGHG排出量削減目標についてSBTの認定取得を目指します。

SBT(Science Based Targets):「パリ協定が求める水準と整合した、企業が設定した温室効果ガス削減目標」のことで、SBT認定により当該企業の目標が科学的根拠に基づき、パリ協定の目標と整合したものと認められます。

Scope別、カテゴリー別の排出量実績および取り組みについて

詳細はPlanet 地球温暖化防止 地球温暖化防止/GHG排出量と削減の取り組み