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PSA(Portfolio Sustainability Assessment)システム

2018年にWBCSDが公表した「Chemical Industry Methodology for Portfolio Sustainability Assessments (以下、PSA)」は化学系企業が持続可能な製品ポートフォリオを目指すために、一貫性のある評価手法を提供するための指針です。当社はこの指針に準拠しクラレグループのPSAシステムを構築しスクリーニングを行うことで、客観性と透明性が高い評価を可能としました。クラレグループはPSAシステムによる製品や技術のスクリーニングを継続することにより、環境や社会の変化への感度を高めます。スクリーニングを通して機会の積極的な獲得やリスクへの適切な対応につなげ、よりサステナブルなポートフォリオの実現に取り組みます。 

PSAの評価手順

クラレグループのPSAシステムは次の通りです。

PSA評価の対象

① (PSA評価の対象)

PSA評価はクラレグループの全事業を対象とし、全製品売上高の80%を目指し段階的に範囲を拡大する。また、製品開発のステージゲートにおいてPSAシステムの活用を検討する。

PARCの定義

② (PARCの定義)

「製品」と「用途」と「取扱い地域」の組み合わせを一つの評価単位PARC(Product-Application-Region Combination)として特定する。

評価事項

③ (評価事項)

以下の3分野で計9項目を評価する。

〇基本的事項 (Basic Requirement)

化学物質の危険性、クラレ行動規範への適合、経済性、評判リスクの有無

〇社会や規制の動向 (Stakeholder Requirement)

グローバルおよび関連地域での規制動向、顧客のサステナビリティ方針の有無、サステナビリティや環境分野における認証制度(エコラベル・証書等)の有無

〇ベンチマーク製品との性能比較 (Performance)

製品のライフサイクル(製造から廃棄まで)の各段階で、サステナビリティの観点からPARCにとって重要な事項を選択し、それぞれの事項についてベンチマークとの性能比較を実施

スコアの決定

④ (スコアの決定)

1~5の5段階スコアを決定する

結果の活用

⑤ (結果の活用)

スコア4と5の製品を自然環境・生活環境貢献製品とし、向上目標を設定する。

目標

クラレグループはサステナビリティ中期計画において、自然環境・生活環境貢献製品の売上高比率2024年度に55%、2026年度に60%とする目標を設定しました。