製品のはてな?

<ベクルス>

どうして<ベクルス>は電子回路でたくさんの信号を送れるの?

製法にも技あり!

Q <ベクルス>の名前は古代エジプト紙「パピルス」から採ったって本当ですか?
A

ええ。ベク+ルスです。<ベクルス>は火星探査機にも使われた高強力繊維<ベクトラン>の液晶ポリマーをペーパー化したものです。クラレグループが培った不織布の技術を駆使して、高温で溶かしたポリマーをメッシュに吹き付け、繊維を瞬時に絡ませる製法を確立しました。

電子機器の小型化・高性能化を支える

Q やわらかい不織布をどうやって使うんですか?
A
<ベクルス>と<ベクルス>を使ったプリント配線基板

<ベクルス>は樹脂をコーティングしてプリント配線基板として使われます。プリント配線基板とは、電子機器に搭載する電子回路の板で、複雑な電気配線をプリント(印刷)法で作成したものです。不織布の<ベクルス>は樹脂を繊維補強できるので、硬いプリント配線基板を形成するのにぴったりなんです。

Q 電子回路ではどんな働きをするんですか?
A

簡単に言うと、回路に流れる情報の信号をすばやく送れるようにすることです。携帯電話で例えると、最初は通話だけの機能だったのに、メールの送受信、カラー化、大画面化、インターネット接続、カメラ、動画と必要な信号量は増える一方です。このように小さなスペースで大容量のデータを早く通信させるには、基板材料の高性能化が求められるのです。

大量の信号もロスなく高速処理できる

Q <ベクルス>の特長は?
A

液晶ポリマーなので耐熱性、耐薬品性、低吸水性に優れています。水を吸わないのは、精密な電子回路の性能を低下させない大きなポイントです。さらに、従来のガラス繊維基板では一定の周波数を超えると信号を通すのにロスが増えるのですが、電気特性の良い<ベクルス>は高周波でのロスの少ない高速処理が可能です。電子機器の高性能化、小型化、軽量化がますます進むにつれて、従来の材料では対応できなかった領域に<ベクルス>の需要が増してくると考えられます。

Q 今後の展望は
A

<ベクルス>は、ドイツの高級車のカーナビに使われましたが、私たちにとってあまり身近なものとは言えません。目指すのは第4世代携帯電話をはじめとする通信機器ですが、そのほかにも産業資材や工業資材の用途向けにアプローチしていきたいと考えています。