ニュース

クラレファスニング株式会社(クラレグループ)

クラレファスニング株式会社(本社:大阪市、社長:田野倉 孔)は、簡単に着脱ができる<マジックテープ>に防虫機能を付与した結束バンドを、工業用プラスチック製品メーカーで防虫忌避部材も手がける株式会社ニックス(本社:横浜市、社長:青木一英、以下「ニックス」)と共同開発しました(共同特許出願済み)。2018年9月、ニックスが「ARINIX」シリーズの商品として、この結束バンドの販売を開始します。
この結束バンドは、<マジックテープ>のラインナップの一つである両面タイプの面ファスナー<マジックバンド>にアリやクモ類、ムカデ類などさまざまな虫が嫌う忌避成分「エトフェンプロックス」(※)を配合したものです。<マジックバンド>の特長である、対象物に巻き付けて容易に固定する機能はそのままに、高い安全性と防虫忌避効果で、歩行する虫の侵入を防ぐ用途の需要獲得を目指します。

(※)「エトフェンプロックス」とは・・・炭素、水素及び酸素だけからなり、エーテル結合を有する特異的な化学構造のピレスロイド様殺虫剤
出展元:三井化学アグロ株式会社技術資料

1.開発の背景

アリ、クモ類、ムカデ類などを代表とする歩行虫は、植物や木材、電気設備や食品加工設備などあらゆるところに入り込み、被害を与えています。これまでにもニックスでは様々な虫避け商品を展開してきましたが、より簡単に、安心して設置作業ができる製品の開発を模索していました。そこで、取り付け・取り外しが容易にできる面ファスナー<マジックバンド>の特長を活かせる用途であることに着目し、共同開発にいたりました。

2.製品の特長

配電盤での使用例

  • (1)エトフェンプロックスの効果により、虫は防虫機能を付与した面ファスナーに触れるのを嫌がるため、通り道に巻くだけで虫の 侵入を低減させます。
  • (2)防虫機能を付与した面ファスナーの凹凸形状が、忌避成分の効果に影響する表面積を増大させて、効果を高めます。
  • (3)「徐放メカニズム(防虫効果を持つ薬剤の表面成分がなくなると、内部から表面に成分が染み出てくる技術)」により、効果の持続性を実現しました。
  • (4)加工や取り付け・取り外しが容易にできる両面タイプのマジックテープですので、虫の侵入を低減させたい部分にだけ簡単に施工することができます。

3.主な使用分野

  • 電気関連(配電盤、自動販売機、発電・導電設備など)
  • 衛生関連(食品工場、保育・介護施設、病院など)
  • その他(木造建築、アウトドア、生活雑貨など)

4.販売目標

初年度:1億円

ご参考

クラレファスニング株式会社 会社概要

社名 クラレファスニング株式会社
本社所在地 大阪府大阪市北区角田町8-1 梅田阪急ビル オフィスタワー40階
代表者 代表取締役社長 田野倉 孔
設立 2004年10月
資本金 1億円(クラレ70%)
主な事業内容 織製面ファスナー<マジックテープ>、成形面ファスナー<マジロック>、その他面ファスナー関連商品の製造・開発・販売

以上