ニュース

株式会社クラレ

株式会社クラレ(本社:東京都千代田区、社長:伊藤正明)の高機能ポリアミド樹脂<ジェネスタ>は、高いレーザー透過率を活かして自動車部品での採用が拡大しています。今後は電気・電子部品への採用拡大も目指します。

<ジェネスタ>について

  • 世界に先駆けて原料モノマーから自社開発した耐熱性ポリアミド樹脂で、1999年に事業化した当社の独自素材。
  • 耐熱性、耐薬品性、低吸水性、電気絶縁性などの特長を有し、摩擦にも強い。
  • スマートフォンやパソコンの差込口(コネクタ)などの電気・電子用途や、LED反射材用途のほか、車両軽量化のニーズが高まる自動車分野でも、冷却系部品や燃料チューブなど金属代替での用途拡大が進む。また近年、車載電装部品でも採用が進んでいる。

レーザー透過グレードについて

  • 自動車部品では、燃費向上のための軽量化、車の高機能化に伴い、樹脂部品の複合化が進んでいる。複合化の手段としてボルト締結や接着剤が挙げられるが、いずれもボルトや接着剤という二次部材が必要となる。
  • 二次部材が不要な手段として熱溶着が挙げられるが、振動溶着、超音波溶着、熱板溶着については、溶着リブなどの専用設計、溶着バリの発生、振動による内部部品の損傷が懸念される。レーザー溶着はこれらの点において有利な溶着方法として知られている。
  • <ジェネスタ>は、エンジニアリングプラスチックの中において非常に高いレーザー透過率を有しており、溶着時に厚みの制約を受けにくい(図1)ため、溶着部の設計の自由度を上げられるというメリットがある。また、従来レーザー溶着が難しかった部品にも適用が可能となる。
  • 昨年トヨタ自動車の新型V6エンジンの冷却部品(図2)に採用されたのを皮切りに、自動車の高機能部品への適用が拡大しており、車の軽量化・高機能化に貢献している。今後は自動車部品のみならず電気・電子部品など幅広い用途への採用拡大を目指す。

ジェネスタ+GF35%:溶着部厚み1mmで透過率68%、溶着部厚み2mmで透過率49%、溶着部厚み3mmで透過率32% PPA+GF33%:溶着部厚み1mmで透過率26.5%、溶着部厚み2mmで透過率13%、溶着部厚み3mmで透過率7.3% PPS+GF30%:溶着部厚み1mmで透過率20%、溶着部厚み2mmで透過率8.8%、溶着部厚み3mmで透過率4.4% 図1.他のエンジニアリングプラスチックとのレーザー透過率の比較

<ジェネスタ>レーザー透過グレード、<ジェネスタ>標準グレード 図2.トヨタ自動車に採用されたレーザー透過グレード

※ 報道関係者様向け画像ダウンロードサービス

報道関係者様に限り、画像をクリックしてダウンロードの上ご利用いただけます。
ご利用に際しては、当社IR・広報部までご一報ください。