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株式会社クラレ

株式会社クラレは、株式会社大林組、公益財団法人鉄道総合技術研究所と共同開発した『薄型高靭性セメントボードを用いたコンクリート補修工法「スムースボード工法」※』により、平成27年度「土木学会技術開発賞」を受賞しました。
本賞は、「計画、設計、施工、または維持管理等において、創意工夫に富むと認められる技術を開発、実用化し、土木技術の発展を通じて、社会に貢献したと認められる者」に授与されるもので、6月12日に表彰式が行われました。本賞を受賞するのは、当社では初めてとなります。

  • 「スムースボード工法」は、株式会社大林組の登録商標です。

1.「スムースボード工法」とは

当社が開発した薄型高靭性セメントボードを表面保護材・補強材に埋設型枠として使用する、コンクリート構造物の補修工法です。軽量なため従来工法のように重機がなくても施工できるほか、薄板であるため狭隘部での施工が可能で、また埋設型枠として使用できることから型枠撤去にかかる工程を省略でき、工期の短縮により利用者への影響や工事費の低減が可能となります。
共同開発を開始した2000年以来、トンネル内巻や鉄道高架橋高欄の改修、護岸補修工事等を中心に多数実績をあげており、今後も社会インフラの老朽化対策として活用が期待されます。

施工実績

トンネルの補修例

鉄道高架橋高欄の補修例

2.薄型高靭性セメントボードとは

薄さ・軽さ・高い靭性を持ち
現場でのカット・穴あけ加工も可能な
<パワロン>ボード

当社が開発した高強度なビニロン(PVA)繊維<パワロン>を使用した、薄さ・軽さ・高い靭性を併せ持つセメントボードです。(当社製品名:<パワロン>ボード)
<パワロン>ボードを埋設型枠として用いることで、コンクリートの経年劣化の原因となる中性化、海岸付近や道路の凍結防止材として使用する塩化カルシウムなどの塩害、寒冷地での凍害などの対策として効果があり、構造物の耐久性を向上させるなど、インフラの老朽化対策として社会貢献に寄与する製品です。

<パワロン>ボードの詳細 http://www.kuraray.co.jp/pvaf/pro_06_2.html

以上