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クラレリビング株式会社
(クラレグループ)

クラレリビング株式会社(本社:大阪市北区、社長:鳥生雅夫、クラレ100%出資)は、茶久染色株式会社、松文産業株式会社、国立大学法人北海道大学と共同で開発した「カーボンナノチューブのコーティングによる導電繊維」で、第4回「ものづくり日本大賞」の経済産業大臣賞を受賞いたしました。

カーボンナノチューブのコーティングによる導電繊維

カーボンナノチューブのコーティングによる導電繊維は、精密糸染色技術を応用し、多層カーボンナノチューブ分散水溶液を使ってポリエステル繊維をコーティング加工したものです。マルチフィラメントを構成する単糸1本1本の表面にカーボンナノチューブがコーティングされ、良好な導電性を発揮します。繊維に電気が通じることで発熱し、ニクロム線よりも軽量で屈曲耐久性、柔軟性、熱伝導性に優れることから、寒冷地の融雪ヒーターや機器類の保温等に活用が期待されます。
伝統的な染色技術を応用し、先端素材であるカーボンナノチューブをうまく活用したことが、「世界でも珍しい製品開発例」と高く評価され、今回の受賞となりました。

「ものづくり日本大賞」は、日本の産業・文化の発展を支えてきた「ものづくり」を未来に継承・発展させていくため、製造・生産現場で優れた成果を収めた人々を表彰するものです。経済産業省、国土交通省、厚生労働省、文部科学省が連携し、平成17年より隔年開催されています。

なお、本製品は2月15日より東京ビッグサイトにて開催中の「新機能性材料展2012」において、クラレリビング株式会社・三井物産テクノプロダクツ株式会社のブース(小間番号:K-72)に展示しています。

受賞の概要

賞名 第4回「ものづくり日本大賞」経済産業大臣賞(伝統技術の応用部門)
件名 染色技術を応用してカーボンナノチューブをコーティングした新しい繊維の開発
受賞者 秋庭 英治 クラレリビング株式会社
蜂矢 雅明 茶久染色株式会社
古月 文志 国立大学法人北海道大学
久永 秀夫 松文産業株式会社

今後、クラレリビングは原材料の安全性に注意を払い、カーボンナノチューブを用いた製品の商業化を目指してまいります。

以上