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株式会社クラレ

株式会社クラレでは、2001年度を初年度とする「環境中期計画」に基づき、具体的な目標を掲げた環境保全活動を進めております。岡山事業所では以下の取組みの推進を通じて、「地球環境との調和」そして「地域社会との調和」を目指しています。

1. 地球温暖化防止への取組み

当事業所は、地球温暖化対策となる二酸化炭素の排出量削減に向けて、発電所タービンの高効率 化、ボイラーの燃料転換と未燃焼灰の再利用、そして各製造プロセスでの省エネルギー等の諸対策に取組んでいます。
当社は、岡山事業所発電所の低圧ボイラー2基について、重油から天然ガスへの燃料転換を行いました(2006年1月と2007年1月)。この燃料転換により、二酸化炭素排出量の大幅な削減を実現しました。また、高圧ボイラーの燃料であるPC(ペトロコークス)の未燃焼灰の再利用を開始しており、二酸化炭素の排出量削減につなげる予定です。

2. 廃棄物の削減と有効利用

当事業所では、廃棄物のゼロエミッションの達成に向けて、廃棄物の再使用、再生利用、発生抑制に取組んでいます。なおクラレでは、ゼロエミッションの定義を次の通りに定めています。
最終埋立処分量を、事業所で発生する廃棄物量の1%以下とする事。
当事業所は2003年度にゼロエミッションを達成し、2004年には岡山県から、循環型社会の形成の為の取組みが先進的かつ優秀と認められ、「ゼロエミッション事業所」の区分で「岡山エコ事業所」として認定されました。また2006年には、再生品の使用に関する取組みについて、グリーン購入への率先した取組み等が評価され、「一般事業所」の区分でも「岡山エコ事業所」として追加認定を受けています。

3. 地域社会との調和に向けた取組み

30年以上の歴史を重ね、地域の恒例行事として定着している「岡南地域児童球技大会」を始め、「岡南地域ママさんバレーボール大会」等のスポーツイベントを、当事業所の施設を開放して毎年開催しています。
また、地域の小学生を対象に、化学を身近に感じてもらう事を目的に定期的に開催している「おもしろ化学教室」や、同じく地域の小学生を対象に毎年開催している「書道、絵画コンクール」、社員のボランティアによる清掃活動、地域の方をお招きして開催する公開型講演会等を実施し、社会・文化・スポーツの各分野で、地域に根差した活動を展開しています。

4. 主要な環境対策投資

1998年度 <クラロンK-Ⅱ>廃ガス燃焼炉設置 約1億円
2001年度 <クラリーノ>廃ガス燃焼炉設置 約3億円
2001年~2002年度 ボイラー排煙対策(1期・2期) 約10億円
2002年~2003年度 発電所タービン高効率化(1期・2期) 約4億円
2003年度 ポバール~ビニロンのプロセス間の循環熱水利用による廃熱回収 約1億円
2004年度 ポバール回収工程設備の廃熱再利用 約1億円
2002年~2006年度 ポバールプロセス ブライン冷凍機高効率機種変更 約1億円
2005年度 ポバール鹸化設備改善による生産効率向上 約2億円
2005年~2006年度 ボイラー燃料天然ガス転換(1期・2期) 約10億円
2006年~2007年度 PC(ペトロコークス)未燃焼灰再利用設備 約5億円

5. 「安全・安心な事業所づくり」への取組み

地域社会、顧客、そして従業員に対して、安全・安定運転の確保は事業所の使命であり、2006年年頭に示された「安全はすべての礎(いしずえ)」との社長宣言に基づき、保安防災及び労働安全衛生に事業所一丸となって取組んでいます。化学プラント系では、漏洩・火災・爆発が最大のリスクであり、HAZOP手法による抜けの無いリスク抽出を行い、設備の本質安全化を進めています。

  • HAZOP手法とは、化学プラントの危険シナリオ分析手法の一つ。Hazard And Operability Studyの略称。