当社は、拡大を続ける米国における各事業、及び全社的な研究開発機能の強化を図るため、EVOH樹脂<エバール>・熱可塑性エラストマー<セプトン>の開発及び、全社的な研究開発の拠点としてリサーチ&テクニカルセンターを設置することを決定しました。
将来はポバールやオプトスクリーンなど、米国で展開する当社の他事業の研究開発機能も加え、米国における当社研究開発の一大拠点として拡充していく予定です。
当社は「適地生産・適地販売」を海外進出時の基本にしていますが、研究開発についても同様に、“現地のテーマは現地が中心”に、さらには“現地の開発は現地の人で”を基本として進めています。その方針の下、米国では1993年にエバルカ社にテクニカルセンターを設立し、日本と分業・連携を図りながら研究開発を行っていました。その中で、自動車用プラスチック製ガソリンタンクに用いる<エバール>の開発を進め、米国での事業拡大に繋げるとともに、当分野の開発では、日欧を牽引する役割を果たし、<エバール>の主要用途として育成しています。
また、建設工事を進めていた熱可塑性エラストマー<セプトン>の米国工場(エバルカ社近隣に立地)が本年8月に稼働します。当事業にとって米国向けは1/3を占めており、現地における新規用途開発・新製品開発がこれまで以上に重要になっています。
一方全社的な研究開発においても、米国における情報収集や市場調査・評価などの面で、研究開発を加速化させるためには現地に拠点を持つことの意義が高まっています。さらに本年4月から導入したカンパニー制により、各事業の研究開発が各カンパニーの管理下で行われることから、現地での研究開発支援と横串機能の強化が必要になっています。
これらの点から、<エバール><セプトン>の製品開発機能に、コーポレートの研究開発機能を新たに加え、米国で3つの機能を有するリサーチ&テクニカルセンターを設置することにしました。
テキサス州 パサディナ(エバルカ社 敷地内)
新設2階建て 延べ床面積:約2,200m²(全体では既設1,200m²と合わせ3,400m²となる)
03年秋
850万US$(約10億円)
03年 23人(内、日本人駐在4人)
05年 約30人(内、日本人駐在4人)
(運営上、各組織は<エバール>:エバルカ社、<セプトン>:セプカ社、コーポレート:クラレアメリカ社に所属)
社長 | 牧 博三 |
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本社所在地 | ニューヨーク |
資本金 | 8,702千US$ |
社員数 | 27人 |
事業内容 | オプトスクリーン・歯科材料など、<エバール><セプトン>以外のクラレ製品の販売 |
社長 | Nobuya Tomita |
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本社所在地 | テキサス州 パサディナ |
資本金 | 4,150千US$ |
社員数 | 95人 |
事業内容 | EVOH樹脂<エバール>の製造販売 |
社長 | 水野 雅夫 |
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本社所在地 | テキサス州 パサディナ |
資本金 | 35,000千US$ |
社員数 | 46人 |
事業内容 | 熱可塑性エラストマー<セプトン>の製造販売 |