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株式会社クラレ

「クラレ少年少女化学教室」イメージ1

小学生高学年を対象に株式会社クラレが各地の生産事業所所在地で開催している「クラレ少年少女化学教室」が、今年で10年目を迎えます。これまでに、合計82回教室が開催され、延べ2,623人(2001年10月末現在)の児童が実験に参加しました。
子供たちの“理科離れ”が進行する中で、繊維、ファインケミカル、化学製品の製造メーカーである当社が持つ、人的、学的、物的資源をフルに活用して、生活に身近な化学物質やモノの不思議に、楽しい実験を通じて“未来のノーベル賞候補者”である小学生に触れてもらおうと、1992年にクラレが独自にスタートさせたユニークな企画です。

1992年のスタート以来2,623人の児童が参加

「クラレ少年少女化学教室」は、1992年11月に倉敷事業所(岡山県)、西条事業所工場(愛媛県)でスタート、93年8月に中条事業所(新潟県)、2001年3月に鹿島事業所(茨城県)で開始し、当社の生産事業所が所在する全県で開催されたことになります。2001年10月までの実績は、倉敷事業所が34回開催:延べ1,010人、西条事業所が27回開催:延べ917人、中条事業所が20回開催:延べ636人、鹿島事業所が1回開催:延べ60人となっています。4事業所を合計すると、全82回開催、延べ2,623人の児童が参加したことになります。
各事業所とも「クラレ少年少女化学教室」に独自の名前をつけて、倉敷事業所は「おもしろ化学館」、中条事業所は「ふしぎ実験室」、西条事業所は「わくわく化学教室」、鹿島事業所は「おもしろ化学教室」となっています。

先生はすべてボランティア、テキストも手作りのオリジナル

「クラレ少年少女化学教室」イメージ2

「クラレ少年少女化学教室」のスタートに当たっては、それぞれの事業所で、机や椅子を児童の体型に合わせるために新たに購入するとともに、実験用具も新調しました。各教室とも周辺の地域児童20人~40人が参加します。参加希望が多く、抽選で参加者を選ぶ教室もあります。
倉敷事業所では約10名の研究員がボランティアで参加し、実験概要の講義の後、防護メガネなどを着用し実験に入ります。毎年、倉敷事業所の7部署の代表で構成される化学教室部会で、児童に身近なテーマ選定やより分かりやすい説明法などについて検討します。実験は何か作り上げるとか、明らかに変化したのが分かる、目に見える結果がでるテーマを選定しています。「先生は、各事業所の研究員、技術者が担当し、授業テキストも担当者が独自に作成した物を使用しています。授業のテーマは、生産している素材や製品の中から選定して、とっつきにくい化学に興味をもってもらうようにしています。

生徒に教えることが研究員のプレゼン能力アップに貢献

「クラリーノを知っているかい」のテーマで講義を担当したクラリーノ研究開発部長(当時)・丹波善博は、「確かに準備は大変。しかし、子どもたちに喜んでもらった時の達成感、満足感は、ボランティア活動に参加して得られるものと共通の感覚であると思います。副次的な効用ですが、小学生に自分たちの技術を分かり易く説明をする工夫をすることが、若手研究員のプレゼンテーション能力を訓練する良い機会になっているようです」と活動を評価しています。

社会環境委員会の下で社会貢献や環境に配慮した企業活動を推進

当社では1991年に社会貢献や環境に配慮した企業活動を推進するために社会環境委員会を設置しました。「地道で継続できるクラレらしい活動」「社員全員が参加できる活動を」の方針のもとに、化学メーカーならではの人材と設備を生かし、子供たちの理科への興味や、不思議を探る楽しみを、身を持って体験してもらおうと「クラレ少年少女化学教室」を企画しました。公立学校が休日となる第二・第四土曜日、夏休み、春休みを利用して開催し、対象は小学校高学年としました。
「クラレ少年少女化学教室」のほかに、社員と会社が同額を拠出して福祉・養護施設などに寄付を行う「マッチングギフト」制度、道路清掃など奉仕活動、地域住民を招いての観桜会、グランドゴルフ、ゲートボール、ソフトバレーボールなどのスポーツ大会の開催など多彩な社会貢献活動を展開しています。