社長メッセージ

株主の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
はじめに、新型コロナウイルス感染症に罹患された皆様、不自由な暮らしを強いられている皆様に、心よりお見舞い申し上げます。また、過去に例を見ない災禍の最前線で、困難に立ち向かわれている医療関係者の皆様をはじめ、関係各位に敬意を表し、深く感謝申し上げます。

当連結会計年度における世界経済は、新型コロナワクチン接種の進展による行動制限の緩和に伴い経済活動が活性化し、総じて回復基調が続きました。一方で、新たな感染拡大が起こり、また、原燃料価格の高騰、半導体の供給不足や物流の混乱が深刻化しました。かかる環境下、当社グループの業績は、売上高は前年同期比87,573百万円(16.2%)増の629,370百万円、営業利益は27,914百万円(63.0%)増の72,256百万円、経常利益は29,024百万円(73.0%)増の68,765百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は34,691百万円(1,349.5%)増の37,262百万円となりました。なお、当連結会計年度において、2018年5月に米国子会社で発生した火災事故などに関する訴訟関連損失として4,296百万円を、2021年2月に米国南部を襲った寒波の影響により米国子会社の一部設備で生産を停止したことから災害損失として3,284百万円を特別損失に計上しました。

当社グループは、長期ビジョン『Kuraray Vision 2026』の実現に向けて、中期経営計画「PASSION 2026」で以下3つの挑戦を設定しています。

① 機会としてのサステナビリティ
サステナビリティを機会としてとらえ、グループ一丸となって推進していきます。
② ネットワーキングから始めるイノベーション
社内・社外を問わず、人と人、技術と技術をつなげることで、新たな成長のドライバーを生み出します。
③ 人と組織のトランスフォーメーション
デジタルでプロセスを変え、多様性で発想の幅を広げ、人と組織に変革をもたらします。

当社グループは、中期経営計画「PASSION 2026」の経営戦略を着実に実行することにより、創立100周年を迎える2026年度には、売上高7,500億円、営業利益1,000億円の目標を達成します。「PASSION 2026」期間中は、イソプレンタイ拠点、水溶性ポバールフィルム ポーランド生産拠点、Calgon Carbon Corporation新設備などの設備投資を確実に成果へと繋げるとともに、EVOH樹脂<エバール>、耐熱性ポリアミド樹脂<ジェネスタ>、液晶ポリマーフィルム<ベクスター>、歯科材料、光学用ポバールフィルムなどの成長を目指す事業に重点的に資源配分を行うことで、事業ポートフォリオの高度化を図ります。当社グループは創立100周年となる2026年度に向け、持続的に成長するスペシャリティ化学企業として今後も挑戦し続けます。

また、当社は株主に対する利益配分を経営の重要課題と位置付け、2021年度は親会社株主に帰属する当期純利益に対する総還元性向35%以上、かつ1株につき年間配当金40円以上を基本方針としていました。この方針のもと、2021年度の中間配当金は1株につき20円、期末配当金は20円とさせていただく予定であり、当期の配当金は1株につき40円となります。
2022年度は親会社株主に帰属する当期純利益に対する総還元性向35%以上、かつ1株につき年間配当金40円以上を基本方針とし、収益拡大を通じた株主還元の充実を図ります。この方針のもと、2022年度の配当につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益430億円を前提に、中間配当21円、期末配当21円とし、年間配当42円とする予定です。なお、2022年度に、11,000千株、10,000百万円のいずれかを上限とする自己株式の取得を実施します。

株主の皆様には、今後とも一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2022年2月9日
代表取締役社長 川原 仁