ニュース

株式会社クラレ

当社は、米国子会社エバルカ社(Eval Company of America テキサス州パサディナ)敷地内に建設を進めていた研究開発拠点KRTC(USA)(Kuraray Research and Technical Center, USA)をこのほど本格的にオープンしました。

当社は「適地生産・適地販売」を基本方針として世界各地で事業を展開しています。研究開発も同様に、市場に密着した現地化を進める方針とし、1993年にはエバルカ社にテクニカルセンターを設立、高ガスバリア性樹脂<エバール>の製品開発を行ってきました。
その後、同じくテキサス州パサディナで熱可塑性エラストマー<セプトン>の現地生産を開始したことに伴い、その製品開発施設が必要となりました。さらに全社的な研究開発においても、米国の先進的な技術情報の収集や市場調査・評価を推進するため、現地拠点確保のニーズが高まってきました。
そこで従来の<エバール>に加えて<セプトン>の開発機能を備え、さらにコーポレートの研究機能を付加した研究開発拠点=KRTC(USA)設置に着手、建設を進めてきたものです。

4月29日に行われたオープニング・セレモニーで、当社専務取締役・櫛田浩一(研究開発担当)は、以下のように今後の抱負を語りました。
「私たちは、顧客のニーズに対応した『マテリアル イノベーション』の提供が、事業の拡大に必須であると信じています。『イノベーション』は単なる改良とは異なり、創造性に基づく研究開発能力が必要です。革新的な製品で市場競争に打ち勝ち、それをデファクト スタンダード化して、世界をリードする事業を築くこと。私たちはそれを追求し、その達成のために社外との連携やコラボレーションを積極的に作っていきます。
KRTC(USA)は北米、日本、欧州を繋ぐ世界規模のR&Dネットワークに向けた足場です。このネットワークを通して、私たちは『マテリアル イノベーション』を創造します。」

当社は、KRTC(USA)の機能をフルに活用することで、<エバール><セプトン>事業における北米市場への的確な対応を図るとともに、コーポレート研究開発を一段と加速し、新領域の開拓と拡大に繋げたいと考えています。

KRTC(USA)(Kuraray Research and Technical Center, USA)の概要

1. 場所
テキサス州 パサディナ(エバルカ社 敷地内)
2. 建物
新設 2階建て 延べ床面積:約2,200m²(既設1,200m² 計3,400m²)
3. 投資額
850万US$(約10億円)
4. 人員数
23人(内、日本人駐在4人)