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株式会社クラレ

当社は海外を中心に需要が拡大しているRPTV(背面投射型テレビ:リアプロジェクションテレビ)の主要部材であるオプトスクリーンの生産設備を当社中条事業所(新潟県北蒲原郡)に増設(年産+180万枚・増設後年産480万枚 稼働予定2004年4月)することを決定しました。

オプトスクリーンは拡散する光を収束させるフレネルレンズと、光を画面全体に均一に配分するとともに画像にコントラストを付け見やすくするためのレンチキュラーレンズで構成されるRPTVの主要部材です。当社は1988年の事業参入以降、ハイコントラスト化などの技術開発を進め、現在同分野では世界需要の半分のシェアを占めるトップメーカーになっています。

デジタル放送やDVDの普及により高品位な映像が身近になり、ホームシアターをはじめ、大画面テレビのニーズが年々高まっています。30インチを超える大画面テレビは既に世界で1,400万台(02年 推定)近い需要があり、拡大を続けています。大画面テレビには既存のCRT(ブラウン管方式)の他、LCD(液晶ディスプレー)・PDP(プラズマディスプレー)などがありますが、各々に大型化やコストなどの制約があるため、特に40インチを超える大サイズのテレビ(最大は70インチ台)では米国を中心にRPTVが主流となっています。

RPTVは世界全体で400万台(02年 推定)の需要があり、その中心となっている米国でも現在の普及率は10%程度といまだ低位であることから、ここ数年は20%前後の成長が見込まれています。また近年中国での需要が急拡大しており、07年には全世界で750~1,000万台の需要が期待されています。

これらの状況を背景に当社はこのたび増設を決定しました。投資の概要は次の通りです。

概要

1. 場所
中条事業所(新潟県北蒲原郡中条町)
2 生産能力
現状 年産 300万枚
今回着工 年産 +180万枚
年産 480万枚
3. 稼働予定
04年4月
4. 設備投資額
約20億円

(参考)

「RPTVの需要量」表

「大画面テレビでの各方式の特徴」表

  • * 需要量は当社推定