kuraray 株式会社クラレ


<SROPE>

どうして<SROPE>は防カビ効果がずっと続くの?

更新日:2007/5/2

これからの梅雨の時期には朗報!
クラレリビング(株)が防虫や防カビの効果を長期間持続させる「樹脂」<SROPE>を開発しました。
防虫や防カビなどの機能剤の含有率を1%から5%に高めたって、どれくらいすごいことなの?

においの効果を長~く持続させる

なんだかこの部屋、植物のにおいがしませんか?

シダーウッドの香りを放つ簾

ええ。この簾が放つシダーウッドの香りです。<SROPE>の効果が表れている証拠ですね。<SROPE>は商品に持たせた機能剤をじわじわと放出させて、その効果を長期間にわたって持続させるのです。

(嗅いでみる)ほんとですね!でも、この簾はプラスチック製なのに、天然素材のにおいがするなんて不思議。

ペレット状の<SROPE>はさまざまな形に加工することができます

<SROPE>は、マスターバッチペレットと呼ばれる高濃度の機能剤をポリマーに含ませたペレット状の添加剤です。マスターバッチペレットとは、耳になじみがないかもしれませんが、私たちの身の回りにはこれを使った物がたくさんあります。例えば、赤色のおもちゃをたくさん作るときにおもちゃの一つ一つに色をつけるには手間が掛かりますが、色を凝縮させたマスターバッチペレットを溶かして混ぜれば素材自体に色をつけられるので生産効率がぐんとよくなります。このように染料だけでなくさまざまな機能剤を高濃度で閉じ込めたのがマスターバッチペレットです。

5%の高い含有率で機能剤を閉じ込める

従来のマスターバッチペレットに比べて<SROPE>の優れている点は?

機能剤を5%という高い割合で含有できたことです。機能剤の中でも油などの液状のものはマスターバッチペレット化することが難しく、これまでは1%取り込むのがやっとでした。しかも、せっかく取り込んだ機能剤がすぐに表面に染み出てしまい、効果が長続きしない欠点がありました。そこで<SROPE>ではクラレのある種の熱可塑性エラストマーを使いました。これが特殊エマルジョン構造と呼ばれる膜を作り、この膜の中に機能剤を閉じ込めることに成功したのです。

1%の含有率で効果を比べた場合のグラフ <SROPE>は機能剤がゆるやかに放出されているのがわかります

従来品 特殊エマルジョン構造は、クラレの熱可塑性エラストマーの膜が機能剤をしっかり閉じ込めます

天然植物成分の効能を利用

機能剤はどんなものを使うんですか?

カビやダニなどの虫、鳥獣を防ぐ場合は、自然のしくみでその効果を発揮するシダーウッドオイル、ペパーミント、ユーカリプタス、カプサイシンなどの天然植物成分を使います。さきほどの簾もシダーウッドが雨風にさらされて発生しやすい黒カビを抑えます。いずれも天然成分なので安全性の高い、安心して使える製品になります。

今後の展望は?

マスターバッチペレットの<SROPE>は、プラスチック成型品や繊維、フィルムなどさまざまな形態にできるので、農業資材や工業用途に展開できます。身近な生活用品では、すぐ黒くなってしまう風呂ぶたなど、今後いろんな商品で活躍が期待されます。