【「クラロンK-U」水溶性タイプの基本物性2】
3.他繊維と混紡使用することでの原糸物性(例)
1)ウール/K-Uの物性
 条件:ウール80%、WN8(名目80℃溶解タイプ)20%、K-U溶解前Nm48/2、K-U溶解後Nm60/2
4.PVA水溶液は生分解性
PVA水溶液は、シュードモナス属細菌により水と炭酸ガスに生分解されます。
JIS規格(K6950)では、28日間で60%以上生分解されるものが「生分解性あり」とされていますが、PVAはこの条件を満たしています。
0 7 14 21 28 30 34
WN2 0 29.3 61 69.1 72.2 72.7 74
WN8 0 22.9 65.8 79.8 86 87.1 88.8
アニリン(対照) 0 63.8 72.4 82.4 91.3 92.8 95.7
試験方法 : JIS K6950準拠
5.PVA排水について
PVA水溶液が排出された場合、排水のCOD値・BOD値は上昇します。
(100ppmのPVA水溶液の場合、COD値は80ppm程度、BOD値は1ppm以下を示します。)
PVA含有排水は、工場排水処理や生活排水処理で用いられている活性汚泥法により、生分解処理されるのが一般的であり、凝集沈殿法、気泡分離法との併用も効果的です。
理想的な条件では、約24時間の活性汚泥処理で95%以上のPVAが生分解されます。
<注1>CODとは
化学的酸素要求量(Chemical Oxygen Demand)。
海や湖沼の水質の汚染度合を示す指標で、水中の有機物を酸化分解(燃やして)するのに要する酸素量を表わしたものです。
<注2>BODとは
生物化学的酸素要求量(Biochemical Oxygen Demand)。
河川の水質の汚染度合を示す指標で、好気性バクテリアが水中の有機物を酸化分解するのに要する酸素量を表わしたものです。

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