研究開発/商品・用途開発
需要拡大が予想される
<WSフィルム>の
未開拓地、アジアに新しい市場を開く
WSフィルム事業部
成 演浚
2013年入社
国際経営学部卒
私の仕事

WSフィルム事業部が扱う「WSフィルム」とは、Water Soluble Film、つまり水溶性のフィルムのこと。なかでも現在、アメリカとヨーロッパを中心に最も使われている用途は、洗剤包装用です。私のミッションは、この洗剤包装用の未開拓地、アジア市場を立ち上げること。そこには、自らの知恵と工夫で、ゼロベースからビジネスを生み出す醍醐味があります。

世界での需要拡大を訴求し、韓国の二大洗剤メーカーを攻略

WSフィルム事業部は、2012年にクラレが洗剤包装用で圧倒的な強みを持つアメリカのモノソル社を買収して立ち上げた新しいセクション。今、アメリカ、ヨーロッパでの実績のもと、未開拓のアジアへ市場を拡大していこうとしています。そんな中、私が韓国の二大洗剤メーカーへの営業活動を任されたのは2015年の夏からです。ゼロベースからのアプローチであり、とりわけ難しいのは、韓国に個別包装洗剤の需要がまだ少ないことでした。「割高感があるし超高濃縮洗剤で十分ではないか」というわけです。そうしたお客様の思い込みを払拭し、個別包装洗剤の将来性を伝えた上で、当社のWSフィルムを採用していただくにはどうすればいいか? そのために私が選んだ第一の戦略は、最終商品に近い製造開発部門ではなく、研究開発部門にアプローチすること。将来を見据えて技術開発を行う研究開発部門に、今後の需要拡大をしっかり訴求できれば、必ず興味を持ってもらえるはず。そんな思いで、月のうち半分は韓国に通い、二大洗剤メーカーの研究開発部門への提案活動を行っています。韓国市場立ち上げが自分にかかっているので、責任は重大ですが、その半面、営業担当として大きなやりがいを感じています。

世界中の拠点間で連携しながら、グローバル体制で営業活動を展開する醍醐味

洗剤メーカーの研究開発部門への提案活動の中で、私が最も心がけているのは、決して曖昧なことは言わないこと。提案の相手は研究最前線の専門家たちなので、化学分野の専門的な話題になると、その場で答えられないこともあります。そのような場面で、私が生半可な知識で曖昧な回答をし、結果として間違っていたら、当社はたちまち信用を失ってしまいます。
そこで私は、韓国のお客様と面談する時は必ず、アジアの技術サポートを担当する技術者に、面談中はいつでも携帯電話に対応できるようにしてほしいと依頼し、その場で相談可能な万全の体制で臨んでいます。その技術者はイギリスの拠点にいるポルトガル人。当然、携帯電話やメールのやり取りはもちろんすべて英語です。
シカゴのモノソル社をヘッドクォーターとするWSフィルム事業部では、このように常に世界中の拠点間で連携しながら仕事を進めています。年2回、シカゴに世界中のスタッフが集まる全体ミーティングでは、最新の研究課題や今後のビジョン等を共有。そこには、それぞれの拠点で蓄積された知見や経験を吸収し、営業活動の新たなヒントを得られる楽しみがあります。
英語でのコミュニケーションは多少なりとも苦労するところですが、ビジネス英語は単語さえ分かればなんとかなるものです。でも、まだ会食時にかわす笑い話が理解できないことが多いのが残念です(笑)。

<WSフィルム>事業のさらなるアジアへの市場拡大、新しい用途開発へ

最近、ゼロベースから始めた提案活動がようやく実を結びつつあります。活動したての頃は、何度も足を運んで提案活動を重ね、洗剤メーカーの一社は興味を示してくれたものの、なかなかWSフィルム採用に向けて具体的な話が進まず、苦労しました。何か突破口はないものかと考えた末、上司に相談したところ、なんとモノソル社の副社長が洗剤メーカーとの面談に同行してくれることに。そこで、私は事前に副社長が伝えたい内容をミスなく通訳できるよう、面談の際使用するパワーポイントはもちろん、訪問先の洗剤メーカーの英語版のホームページを見ながら必要だと思える部分は丸ごと覚えました。当日は質疑応答にも困らずスムーズに対応でき、洗剤メーカーのお客様の反応も上々。訪問後、副社長からも“Good Job”と言われ、最高に嬉しかったですね。今は、両社が契約を結び、共同開発に取り組んでいくというところまで話が進んでいます。
韓国市場立ち上げの第一歩を踏み出したばかりですが、今後の夢もすでに広がっています。WSフィルムはアイデア次第で様々な用途に活用できる優れた素材。洗剤包装用以外にも、共同研究ベースの引き合いが韓国でもたくさんあります。韓国のみならずアジアにおいて洗剤包装用でしっかり土台を作り、さらに全く新しい商流を生み出してきたいですね。

学生へのメッセージ

「今これをやっておけ!」

学生時代、やっておけばよかったと思ったのは、エクセル、パワーポイント、ワードの修得。私は入社後、「この資料を作って」と言われた時、小学生レベルの資料しか作れず愕然としました(苦笑)。その後、業務の中で修得するまでは、歯がゆい思いをしましたね。基礎的なグラフなどは作れるようになっていると、即戦力になれますから、学生のうちにやっておくといいですよ。自戒を込めてお勧めします。