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株式会社クラレ

当社はこの度、2001年度から2005年度の5ヶ年に亘る中期経営計画「G-21」を策定しました。

経営環境と主要課題

  • 企業が世界的な競争の中で勝ち残り、今後も発展して行く条件として、(1)国際競争力の保持(明確な成長シナリオと資産効率の向上)、(2)環境への保全的な対応のみならず、環境負荷の低い生産・製品提供・素材調達、(3)電子情報技術の活用とその発達に伴う新たな成長分野への取組み、(4)グループ間での価値観・戦略の共有化によるシナジー効果の極大化、(5)全ステークホルダーに対するバランスの取れた配慮、が必要な時代であるとの認識に基づき当中期計画を作成しました。

当中期経営計画のポイント

「独自技術によるエコフレンドリー企業」を目指します。

  • その基本的事業方針として、“国際競争力を有する事業の拡大”“地球環境の維持改善に貢献できる事業の拡大”“世界で独自の存在感が主張できる事業の拡大”という3点を掲げます。
  • 事業運営に際し効率的な経営を進めるため、(1)資本コストを上回るROA(目標値7.0%以上)の必達を目指し、(2)管理指標としてROAとキャッシュフローを重視します。また(3)M&Aの活用を 図るとともに、(4)業績悪化事業に対しては「事業再評価基準」に基づいた判断を行っていきます。
  • 組織運営については環境変化に迅速に対応し得る企業風土を創成するため、(1)組織のフラット化と大幅な権限委譲を行い、(2) 各事業・グループ企業の自立と、(3)価値観・事業戦略の共有化によるグループシナジーの極大化を目指します。また(4)より業績を反映させた処遇制度を構築し、(5) BPRの推進と情報技術活用を行っていきます。

基幹事業・戦略領域及び業績イメージ

  • 当社の事業領域の中で基幹事業として、世界的な競争力を有する酢ビ・ポバール系事業(ポバール・<エバール>・ビニロン・<クラロンK-Ⅱ>)、イソプレン系事業(熱可塑性エラストマー・ファインケミカル)、人工皮革事業(<クラリーノ>)を位置付け、強化・拡大を図ります。
  • 以上のプロダクト別戦略に加え、次の戦略領域をマーケット別に設定します。電子情報領域(偏光膜用ビニロンフィルム、高耐熱性樹脂<ジェネスタ>他)、環境フレンドリー領域(アスベスト代替、ガスバリヤー材、塩化ビニル・加硫ゴム代替)、環境事業領域(活性炭、PVAゲル、工業膜)、メディカル領域の4分野です。この分野ではマーケットインの発想に基づいた戦略により拡大を図っていきます。
  • それらの結果、2005年度の業績イメージは売上高4,600億円、営業利益440億円(2000年度見込み:売上高3,250億円、営業利益220億円)となりますが、この5年間の売上高の増加1,350億円は上記基幹事業と戦略領域で拡大させていきます。その為に積極的な設備投資とその重点配分をおこなうほか、棚卸資産の圧縮を主とする資産の効率化に加え、M&Aなども実施していきます。