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クラレノリタケデンタル株式会社
(クラレグループ)

クラレノリタケデンタル株式会社(本社:東京都千代田区、社長:有川清之)は、歯の支台築造に用いるファイバーポスト<クリアフィル® AD ファイバーポスト>を、2016年9月21日より、歯科医療器材の総合商社である株式会社モリタ(本社:大阪府吹田市)を通じて全国の歯科医師向けに発売します。
レジンコアとの機械的嵌合を考慮した独自形状が特長で、透過性もよく、差し歯の審美性向上が期待できます。予後の診断に適したX線造影性を確保した保険適用の材料です。

1.開発の背景

<クリアフィル® AD ファイバーポスト>

  • これまで、保険適用の範囲内で支台築造を行う場合、金属製のコアもしくは金属製のポストを芯棒に用いたレジンコアが用いられていたが、金属が光を透過させないことが、審美面で課題となっていた。そこで当社は2010年にガラス繊維製の<クリアフィル® ファイバーポスト>上市した。
  • 2016年1月1日より、X線造影性の付与を条件に、ファイバーポストと支台築造用コンポジットレジンを用いた支台築造が保険適用となったことから、今回X線造影性を付与した新製品を開発した。
  • 当社は支台築造用コンポジットレジンのリーディングカンパニーとして、保険適用のファイバーポストとコンポジットレジンの両面から、審美性向上に貢献する。

2.製品の特長

胴体部分はポスト自身の強度を考慮したストレートな形状 根尖への移行部は歯根の形状を考慮したテーパー型 根尖部はレジンコアとの接着性(機械的嵌合)を考慮し、溝を付与

レジンコアとの接着性を考慮した独自形状
当社のファイバーポストの最大の特長である独自の形状を踏襲。根尖部分に2つの溝があることで、物理的な維持力を増加させています。
保険適用が可能
保険適用条件であるアルミニウム2mm相当以上のX線造影性とガラス繊維70%以上、強度700MPa以上を確保。保険適用のクラウン(被せもの)を選択することで保険適用となります。また形状においても条件である先端部のテーパー型を満たしています。
象牙質に近い曲げ弾性率
硬い金属ポストよりも象牙質に近い曲げ弾性率を示しており、適度にたわむことで差し歯を支える歯根に対する負担を軽減します。
高い審美性
透過性を有するためレジンコアが暗くなりづらく、差し歯の審美性向上が期待できます。

3.販売目標

初年度 1億円(メーカー希望小売価格ベース)

ご参考

製品概要

<クリアフィル® AD ファイバーポスト>

管理医療機器 歯科根管用ポスト成形品

医療機器認証番号 228ABBZX00058000
メーカー希望小売価格 各8,900円
製品構成 単品 各10本入

先端D2 末端D1 根尖への移行部L2 先端から末端L1

サイズ表(単位:mm)
品名 L1 L2 D1(Ø) D2(Ø)
No.3 18 5 1.04 0.6
No.4 18 5 1.24 0.6
No.5 18 5 1.44 0.7
No.6 18 6 1.64 0.8

クラウン外観への影響(3種の支台歯による比較)

鋳造金属コア 金属ポスト+レジンコア ファイバーポスト+レジンコア ・クラウン:ノリタケ カタナ® ジルコニア(UTML) ・ファイバーポスト:クリアフィル® AD ファイバーポスト ・レジンコア:クリアフィル® DCコア オートミックス® ONE(ホワイト) ・鋳造金属コア:ノリタケ P-60 ・金属ポスト:ADポストⅡ

曲げ弾性率の比較

測定:クラレノリタケデンタル株式会社

象牙質の弾性率※12~19GPa <クリアフィル® AD ファイバーポスト> (Ø1.24mm)34GPa 金属ポスト ADポストⅡ (Ø1.24mm)139GPa

  • 「歯科修理物に望まれる物理的・機械的性質の適正値について」歯科材料機械Vol.16(6).1997 より引用

クラレノリタケデンタル株式会社 会社概要

社名 クラレノリタケデンタル株式会社
本社所在地 東京都千代田区大手町一丁目1番3号
代表者 代表取締役社長 有川清之
設立 2001年10月1日
資本金 3億円(㈱クラレ66.7%、㈱ノリタケカンパニーリミテド33.3%出資)
主な事業内容 歯科用接着材・充填材、歯冠用硬質レジン、歯冠用セラミックス、歯科用石膏、 歯科用CAD/CAM機器などの製造、販売
  • クラレメディカル株式会社として。現社名への変更は2012年。

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