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株式会社クラレ

株式会社クラレ(本社:東京都千代田区、社長:伊藤文大)は、プラスチックの中で最高レベルの気体遮断性(ガスバリア性)を持つ<エバール>フィルムを、食品トレーや総菜容器のバリア材に積極的に展開していきます。
「食品ロス」が世界的に問題視される中、<エバール>フィルムを用いて食品トレー・容器にバリア性を付与することで、食品の賞味期限の延長に寄与します。

総菜容器の使用例

製品仕様例
素材構成(外→内) 容器形状 内容物
CPP/<エバール>フィルム/CPP/PP トレー 総菜
CPP/<エバール>フィルム/CPP/PP トレー 冷凍いくら
CPP/<エバール>フィルム/CPP/PP カップ ゼリー
<エバール>フィルム/PET カップ みそ
<エバール>フィルム/PET カップ ゼリー

※ <エバール>フィルムは無延伸銘柄。

1.営業強化の背景

  • 日本では、単身者の増加や高齢化の進行などにより、自分で食事を作らず、店頭で弁当や総菜を購入して食べる人が増加している。
  • 販売される品数が増加する中、店での売れ残りや賞味期限前の返品などにより、まだ食べられる食品が多く廃棄されることが問題になっている。
  • こうした中、「食品ロス」を減らすための動きが国内外で広がっており、食品のロングライフ化に貢献できる<エバール>フィルムの需要拡大が見込まれる。

※ 国内の大手食品製造・卸・小売業者が参加し、2012年秋に「食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチーム」を設置。2013年3月に公表した中間取りまとめに基づき、2013年8月から半年程度、特定の地域で飲料や菓子など一部品目の店舗への納品期限を、賞味期限の3分の1から2分の1以上に緩和し、それに伴う返品や食品ロスの削減量を効果測定。日本即席食品工業協会などでは、製造・包装技術の進歩により賞味期限そのものを延長する動きも進む。

※ 国際連合食糧農業機関(FAO)によると、世界生産の3分の1にあたる約13億トンの食料が毎年廃棄されている。欧州議会では、2014年を「ヨーロッパ反食品廃棄物年」と位置づけ、欧州委員会では2020年までに食品廃棄物を半減させることを目標に資源の効率化を進める。農林水産省の試算では、国内での「食品ロス」は年間約500万~800万トン。そのうち、事業者による「食品ロス」は約半分の300~400万トンにのぼる。

2.食品トレー・容器のバリア材に<エバール>フィルムを用いるメリット

  • 厚みのバリエーションが豊富で、層構成の自由度が高い。
  • ドライラミネートや熱ラミネートといった手法で、ポリエステルやポリスチレン、ポリプロピレンなどの異種材料とも簡単に積層化できる。
  • 既存のラミネート加工設備を使用できるので導入が容易。
  • 共押出シート(複数の押出機を使い、溶融した樹脂を同時に押出し、多層ラミネートシートを作製する方法)と比較して、多品種小ロット生産が可能なことから、コストと性能の最適化が図れる。
  • 木目などを印刷したフィルムとの組合せで意匠性付与が簡単にできる。
  • トレー・容器の再商品化の際にも装置腐食などの心配がない。

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以上