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Kuraray Asia Pacific Pte. Ltd.
株式会社 クラレ

クラレグループのアジア太平洋地域を統括する拠点として「クラレアジアパシフィック[Kuraray Asia Pacific Pte. Ltd.] 」が7月1日に発足しました。ポリビニルアルコール樹脂(商標名:<クラレポバール> 以下PVA樹脂)の生産・販売及びアジア太平洋地域でのポリビニルブチラール(以下PVB)樹脂・フィルムの販売など、関連化学品の幅広い展開を行っていきます。

従来、「ポバールアジア [POVAL ASIA PTE LTD.]」(クラレおよびクラレシンガポール(Kuraray Singapore Pte., Ltd. クラレ100%子会社) の折半出資)でPVA樹脂の生産を、また「クラレスペシャリティーズアジア [Kuraray Specialities Asia Pte., Ltd.]」(クラレシンガポール100%出資)でPVA樹脂の販売を行ってきました。
「クラレアジアパシフィック」の発足により、クラレ100%出資のアジア・オセアニア地域における生産・販売が一体となったクラレグループ事業拠点を確立し、PVA樹脂事業のグローバル展開強化に向けての体制を整備しました。

7月1日、シャングリラ・ホテル・シンガポールで開催された発足式で、クラレの和久井康明会長は以下のように挨拶しました。
「新たに誕生した『クラレアジアパシフィック』は、成長著しいアジア・マーケットにおけるグループの地域統括拠点として、シンガポールという立地を最大限に生かし、PVA樹脂のみならず他のグループ製品についても、より高度なサービスを提供していきます。」

クラレグループはPVA関連事業をコア中のコアビジネスと位置付け、PVAのパイオニアかつ世界ナンバー1企業グループとして欧州、米国に拠点を広げています。欧州では事業買収によるPVA樹脂、PVB樹脂・フィルム事業拠点を確立しています。

この「クラレアジアパシフィック」の発足により、PVA樹脂の従来の汎用品中心の展開から、高度なユーザーニーズに対応できる高付加価値化の推進を図ります。また、PVA樹脂にとどまらず、PVB樹脂・フィルムなど関連製品の新たな事業展開にも視野が開けることになりました。今後、中国、インドを含む成長力の高いアジア・オセアニアマーケットにおける市場開拓をさらに推進し、クラレ関連製品の事業拠点としての活用を図ってまいります。

クラレアジアパシフィックの概要

社名 Kuraray Asia Pacific Pte. Ltd.
資本金 27,775千US$(クラレ100%)
社長 竹村 眞三
住所 10 Sakra Avenue Singapore 627887(本社)
331 North Bridge Road, #18-02 Odeon Towers, Singapore 188720(営業オフィス)
事業内容 PVA樹脂の生産
PVA樹脂及びその他クラレグループ製品のアジア太平洋地域での販売
生産設備 PVA樹脂生産設備 40,000トン/年
従業員数 77名

クラレグループのコア事業であるPVA樹脂関連事業の歩み

1926年 6月 倉敷絹織株式会社(現在のクラレ)設立
1950年 11月 PVA繊維ビニロンを工業化
1958年 11月 PVA樹脂(商標名:<クラレポバール>)外販開始
1962年 5月 ポバールフィルム事業化
1996年 9月 「ポバールアジア」設立
出資者
NIPPON GOHSEI Singapore Pte Ltd. (日本合成100%子会社) 50%
Kuraray Singapore Pte., Ltd.(クラレ100%子会社) 50%
1997年 11月 「クラレスペシャリティーズアジア」設立
1999年 4月 「ポバールアジア」のPVA樹脂生産開始
2001年 12月 欧州・クラリアント社のPVA樹脂(商標名:<Mowiol>)PVB樹脂(商標名:Mowital)事業の買収を完了、子会社「クラレ スペシャリティーズヨーロッパ」(現在のクラレヨーロッパ社)による事業活動開始
2004年 12月 欧州・HTトロプラスト社のPVBフィルム(商標名:<TROSIFOL>)事業の買収を完了、子会社「クラレスペシャリティーズヨーロッパ」による事業活動開始
2008年 1月 「ポバールアジア」を100%子会社化
2008年 7月1日 「クラレアジアパシフィック」が発足