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クラレファスニング株式会社
(クラレグループ)


織製面ファスナー<マジックテープ>や成形面ファスナー<マジロック>を製造・販売するクラレファスニング(株)(本社:大阪市、社長:高岡光彦)は、このたび、成形面ファスナーの需要拡大に対応するため、丸岡工場(福井県坂井市)に(*1)成形面ファスナー<マジロック>の生産設備2号機(年産能力 700万m)を増設することを決定しました。稼動は2009年4月予定で、増設後の年産能力は現状の700万mから1,400万mになります。

この増設は、自動車分野・インテリア分野などでの需要増加に対応するもので、より供給力を高めて安定供給体制の構築を図っていきます。特に自動車シート用途では、従来の組み立て工法である(*2)「ホグリング工法」に比べ、成形面ファスナー<マジロック>を採用した「モールドインシステム工法」は、(1) 500g以上/台の軽量化が図れ、燃費効率の向上によりCO2の削減に寄与し環境に貢献することができる、(2)組み付け技術の平易化・均一化により、シート製造の自動化・生産効率の向上が図れる、(3)労働負荷による労災問題の抑止に繋がるなどの特長があり、これまで自動車業界にその実績を上げてきました。自動車シートのほか天井配線固定用などにも採用が進んでおり、成形面ファスナー<マジロック>の今後ますますの成長が見込まれます。

当社は、今後とも主力の織製面ファスナー<マジックテープ>と同様に、この成形面ファスナー<マジロック>の新規需要創出・新規ユーザー発掘・新規用途開拓により、面ファスナーのトップメーカーとして、積極的に事業拡大を目指します。

  • *1 成形面ファスナー<マジロック>とは
    斬新でユニークなプラスチック成形面ファスナー。高い係合強力と高機能を有し、自動車を始め建材・土木などの産業資材用途からアパレル・メディカルなどの柔らかい風合を要求される用途まで幅広い選択性を持っている。
  • *2 「ホグリング工法」とは
    現在主流の自動車シートの固定方法は「ホグリング工法」と呼ばれ、ウレタンクッションと表皮材の双方に埋め込まれたワイヤーを金属リングで固定する工法である。この工法はホグリングガン(金属リングを固定する際に使用する器具)を使用するため作業者への負担が大きく、欧米では作業者の労働負荷による労災問題などが発生し、「モールドインシステム工法」への置き換えが拡大している。

設備投資の概要

1. 場所 クラレファスニング(株)丸岡工場
福井県坂井市丸岡町長畝56(工場長;大本 実)
2. 生産能力(25mm換算) 現状;年産 700万m
今回決定分;年産 700万m
合計;年産 1,400万m
3. 設備投資額 約3億円
4. 稼動時期 2009年4月

クラレファスニング(株)の会社概要

1. 本社 大阪市北区梅田1-12-39 新阪急ビル9F
2. 社長 髙岡 光彦
3. 資本金 1億円
4. 従業員数 134名(2008年3月末)
5. 業務内容 織製面ファスナー<マジックテープ>、成形面ファスナー<マジロック>、その他 面ファスナー関連製品の開発・製造・販売。
  • <マジックテープ>は、織製面ファスナーでは日本のシェア60%でトップ