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クラレトレーディング株式会社
(クラレグループ)

リサイクルセンター正門
破砕機の搬送ベルト

クラレトレーディング(株)(本社:大阪市、社長:木村 哲三)は、このたびケミカルリサイクル<エコトーク>リサイクルの広域認定を環境省から取得したのを受け、2007年4月より新日本製鐵(株)・ヤマト運輸(株)と共同で、全国の区域を対象に本格稼動します。繊維製品全般を対象とした認可は業界で初めてのことで、まずユニフォームからスタートし、その後種々の繊維製品に応用・拡大していきます。

この<エコトーク>リサイクルは、当社が製造・販売した繊維製品でユーザーが不要となったものを、民間や官公庁などの事業所から回収し、当社リサイクルセンターの破砕機で破砕後、新日本製鐵にあるコークス炉で「コークス炉化学原料化法」によって炭化水素油(プラスティック原料等の化学原料)・コークス・ガスなどに再商品化・有効利用するというシステムです。その間の収集運搬を、主にヤマト運輸が行います。なお、当社のリサイクルセンターは、この<エコトーク>リサイクル実現のため2006年3月に設立されました。

<エコトーク>リサイクルの特長は、繊維製品の素材やボタン・ファスナーなどの副資材の組成混率が合成繊維または合成樹脂を含むという条件に合致していればよいため、様々な繊維製品を対象にすることができること、また環境省の再生利用認定を取得した高度なケミカルリサイクルプラントを利用したシステムであるという点にあります。さらには、当社のWebシステム上で一括運営・管理するため、不要品の回収とリサイクル完了までのトレーサビリティが容易になります。当社は、このシステムで環境省から広域認定を取得しました。

このリサイクルの簡単な流れは、(1)当社が製造・販売した<エコトーク>マークのついた繊維製品をWebシステムを通じて回収し、(2)回収した繊維製品を、事前処理工程として当社リサイクルセンターにある破砕機で破砕物にした後、(3)新日本製鐵へ搬送し、炭化水素油・コークス・コークス炉ガスへと再生するというものです。

クラレグループは、CSR活動の一環として環境保全・改善活動を行っていますが、当社も2005年6月に『クラレトレーディング 環境方針』を制定し、同年12月にはISO14001の認証を取得しました。

『クラレトレーディング 環境方針』の中には、「事業活動を通じて、社会・経済の発展と地球環境改善に貢献する」という基本理念や「廃棄物の削減・有効利用や、省資源・リサイクルシステムの活用に取り組み、循環型社会の実現に寄与する」という方針を始めとする5項目からなる基本方針を謳っています。当社は、これからもこの<エコトーク>リサイクルシステムを全国展開し、地球環境の改善・循環型社会の実現に向けて、さ らなる貢献をしていきたいと願っています。

<エコトーク>リサイクルの概要

1. リサイクル方法

ケミカルリサイクル(コークス炉化学原料化法)

2. 特長

  • (1) 様々な繊維製品を対象とし、製品素材やボタン・ファスナーなどの副資材の制約がほとんどない。
  • (2) 環境省の広域認定を取得している。
  • (3) 高度なリサイクルケミカルリサイクルプラントを利用したシステムである。
  • (4) 回収からリサイクル完了まで、Webシステムにより一括管理できるため、お客様の手間を省ける。

3. リサイクル費用

100円程度/点

4. 回収目標

初年度 約100万点(500トン)
3年後 約300万点(1,500トン)

広域認定の概要

1. 取得年月日
2007年3月7日
2. 認定番号
第104号
3. 対象製品
繊維製品(合成繊維または合成樹脂を含むものに限る)で不要となったもの
4. 排出場所
民間・官公庁などの事業所

リサイクル施設

1) 一次リサイクル施設

名称 クラレトレーディング・リサイクルセンター(2006年3月設立)
場所 東京都江東区
処理量 約4トン/日

2) 二次リサイクル施設

名称 新日本製鐵(株)

クラレトレーディング(株)の会社概要

1. 本社 大阪市北区梅田1-12-39(新阪急ビル4F)TEL:06-6348-9010
2. 社長 木村 哲三
3. 資本金 22億円
4. 従業員数 336名(2007年3月末時点)
5. 事業内容 繊維資材・繊維製品・化学品・化成品等の販売