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クラレケミカル株式会社
(クラレグループ)

活性炭の専業メーカーであるクラレケミカル(株)(本社:大阪市、社長:港野 尚武)は、2004年4月、活性炭の製造を目的として、中国寧夏回族自治区石嘴山(しいずいさん)市に100%出資の現地法人「可樂麗化学(寧夏)環境化工有限公司」を設立し、工場の建設に着手しました。翌年2005年9月には、設備投資額3.7億円をかけた生産キャパ1,000トン/年の工場が完成し、その後日本向けに高性能活性炭とその関連製品を生産・輸出しています。

日本国内では、上水・下水の水処理、脱臭・ダイオキシン除去用途などの需要が旺盛で、これに対応するため、さらに1.3億円をかけた生産キャパ1,000トン/年の第2期設備増強工事が計画されました。2006年9月8日、現地にて竣工1周年記念と生産設備第2期増強工事の竣工式典を挙行しました。試運転を経て、この11月より営業運転を開始し、合計2,000トン/年の生産が可能になります。

当社は、この中国工場の順調な稼動開始・生産拡大により、日本(岡山県備前市鶴海工場)、フィリピン(セブ市合弁会社セナプロ・ケミカル・コーポレーション)と併せ、世界3極での活性炭の生産体制を確立・強化することになります。

他方、世界3極でのグローバルな生産体制に呼応し、販売・マーケティング面でもグローバル体制を推進していきます。この10月6日には中国上海に駐在員1名を常駐させ、中国・東南アジアはもとよりインドをも視野に入れた営業活動を開始しました。また、この10月26日にはドイツにも駐在員1名を常駐させ、欧州・インドおよび米国をテリトリーとした販売・マーケティング活動を加速する予定です。

日本国内では、更なる差別化用途として高性能な電気二重層キャパシター用活性炭の製造に取り組んでいます。電気二重層キャパシターは、現在最も注目されている製品で、主な用途としては、(1)ハイブリッド自動車のブレーキバックアップ用、パワーアシスト用(加速アシスト、アイドリングストップ、二次電池・鉛バッテリーの高寿命化)(2)パソコン・ビデオ・デジカメなどのメモリーバックアップ、(3)風力発電(羽のピッチコントロール)、(4)複写機(待機電源、高速立ち上げ)、(5)フォークリフト・エレベーター(エネルギー回生と瞬時高出力)、(6)瞬時電圧低下補償装置(USP)などが挙げられます。

クラレケミカル(株)の概要

1. 本社 大阪市北区梅田1-12-39 新阪急ビル
2. 社長 港野 尚武
3. 資本金 6億円
4. 従業員数 218名(平成18年3月末時点)
5. 業務内容 粒状活性炭・繊維状活性炭・活性炭成型体・活性炭含浸シート・球状高吸水性樹脂等の製造販売、窒素ガス製造装置・活性炭再生炉の設計製造販売

クラレケミカル(株)鶴海工場の概要

1. 所在地 岡山県備前市鶴海4342
2. 工場長 小寺 裕二
3. 従業員数 171名(平成18年3月末時点)
4. 業務内容 粒状活性炭・繊維状活性炭・活性炭成型体・活性炭含浸シート・球状高吸
水性樹脂等の製造、窒素ガス製造装置・活性炭再生炉の設計製造

可樂麗化学(寧夏)環境化工有限公司の概要

1. 所在地 中国寧夏回族自治区石嘴山市大武口工業園区
2. 董事長 村藤 仁昭
3. 資本金 4.95億円(クラレケミカル100%)
4. 敷地面積 10万m²
5. 工場面積 3万m²
6. 主な設備 活性炭製造設備、受変電設備、排ガス設備
7. 従業員数 117名
8. 業務内容 石炭系活性炭の製造

セナプロ・ケミカル・コーポレーションの概要

1. 本社 フィリピン セブ市
2. 工場 フィリピン セブ市
3. 設立 1975年4月
4. 資本金 55百万ペソ(出資比率:当社35%、セナプロ60%、丸紅5%)
5. 従業員数 約150名
6. 業務内容 ヤシ殻系活性炭の製造