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株式会社クラレ

「マジックテープ」イメージ

当社は、面ファスナー<マジックテープ>シリーズとして、塩化ビニル代替用に需要が拡大しているポリオレフィン系(PP、EVA、PE、EMMA)素材への高周波ウエルダー接着が可能な<マジックテープ>S-Pタイプ、S-Eタイプを開発し、10月7日より新発売します。

<マジックテープ>は筆箱、書類ケース、袋物などの文具・雑貨や梱包材などに結合部材として利用されています。これらの主材料であるプラスチックは、近年の環境問題への意識の高まりを背景に、従来の塩ビからポリオレフィン系素材へのシフトが進んでいます。

フィルム、シートなどのプラスチック製品と<マジックテープ>の接着には、接着力や耐久性を確保するために、高周波ウエルダー接着が広く用いられています。<マジックテープ>を塩ビと接着する場合、塩ビとは高周波で短時間に溶融接着できましたが、ポリオレフィン系素材(PP・EVA・PE・EMMA)とは、高周波では短時間での溶融接着は困難でした。

そこで今回、ユーザーから被着体のエコ化に対応した<マジックテープ>への要望を受け、<マジックテープ>の裏面樹脂層を改質し、<マジックテープ>とポリオレフィン系素材の高周波ウエルダー接着を可能にした新タイプ(溶融温度の異なるPP系(PP)対応、PE系(PE、EVA、EMMA)対応の2種)の開発に成功しました。

概要

1. 特長(データは全てクラレ調べ)

A: <マジックテープ>S-P
  • ポリプロピレン素材への高周波ウエルダー接着が可能
  • <マジックテープ>の係合力は維持
B: <マジックテープ>S-E
  • PE、EVA、EMMA素材への高周波ウエルダー接着が可能
  • <マジックテープ>の係合力は維持
<マジックテープ>のポリオレフィン系素材との接着強力(測定値)
銘柄 被着体 接着強力(kg/cm)
DRY WET
<マジックテープ>S-P PPフィルム 2.2 2.0
<マジックテープ>S-E EVAフィルム 6.0 6.2
<マジックテープ> 塩ビフィルム 3.0 2.2

2. 主な用途

A: <マジックテープ>S-P
PPを使用した文具やプラスチックケースなど
B: <マジックテープ>S-E
PE、EVA、EMMAを使用した梱包材料、安全用品など

3. 素材

ナイロン、ポリエステル

4. 商品構成

製品幅:16mm、19mm、24mm、48mm、96mm(各25m巻き)

5. 販売価格(ユーザー入り 消費税別)(セット=フック&ループ)

A: <マジックテープ>S-P
315円/m・セット(24mm幅×25m巻)
B: <マジックテープ>S-E
315円/m・セット(24mm幅×25m巻)

6. 発売日

2002年10月7日

7. 販売ルート

クラレ→代理店→特約店→ユーザー

8. 販売計画

初年度 <マジックテープ>S-P 50万m
<マジックテープ>S-E 100万m
3年後 <マジックテープ>S-P 150万m
<マジックテープ>S-E 300万m
  • <マジックテープ>は株式会社クラレの面ファスナーの登録商標です。