ニュース

株式会社クラレ

当社は、世界的に続いているビニロンフィラメントの需要拡大に対応するため、岡山事業所(岡山県 岡山市)に年産2,400トンの設備(増設後生産能力:年産10,400トン、2002年10月稼働予定、投資額:20億円弱)を増設します。

ビニロンフィラメントは、高強度、高弾性(縮んだ時の歪みが少ない)、低伸度や、耐アルカリ性という素材特長を生かす、自動車用ブレーキホースを始めとしたゴム資材分野や土木・建築資材分野を中心に需要を拡大させてきました。ゴム資材分野では高機能産業用ホース(自動車用、高耐圧産業用)をターゲットにビニロンフィラメントの特長(高強力、高弾性、低伸度、ゴム接着性の良さ、加硫時の低収縮性能)を生かし、市場密着型の販売・開発の取組みを行って来た結果、現在では同分野の代表素材として認知されるに至っています。また土木・建築資材分野では耐アルカリ性などの特長を生かし、盛土・道路・橋梁・トンネル、及びコンクリートパネルなどコンクリート二次製品の補強に利用されています。

ビニロンは当社が拡大を目指している“酢ビ・ポバール系事業”の1つで学生服などの衣料や、魚網・ロープ・寒冷紗など農水産資材からスタートし、現在はFRC(セメント補強材)、紙・不織布、ゴム資材へと用途を拡大させ、ステープルを中心に事業を展開してきました。今回の増設を機に、フィラメントでの事業拡大を進めるとともに、新合成繊維<クラロンK-Ⅱ>を含め、当社繊維事業の核として今後も積極的な事業展開を図って行きます。

設備投資の概要

1. 場所

岡山事業所内(岡山県岡山市)

2. 生産能力(フィラメント)

現状 年産 8,000トン
今回決定分 年産 +2,400トン(02年10月稼働)
合計 年産 10,400トン

3. 設備投資額

20億円弱