クラレは、世の中にないもの、人真似でないものを創出することで、社会の役に立つことを使命としてきた企業です。その原点には、創業者である大原孫三郎氏、2代目社長の總一郎氏の社会貢献に対する熱い思いがあります。
孫三郎氏は、当時では珍しかった工員のための清潔な寄宿舎や教育施設の設立など、社員の待遇改善や福利厚生に力を入れました。また、日本で最初の私立西洋美術館である大原美術館や、大原社会問題研究所(現・法政大学大原社会問題研究所)をはじめとする文化・教育事業に力を注ぎ、地域の医療・福祉への貢献のために石井愛染園(現・社会福祉法人 石井記念愛染園附属愛染橋病院)や倉紡中央病院(現・財団法人 倉敷中央病院)を開くなど、事業であげた利益の社会への還元に努めました。
總一郎氏は父の社会事業の充実を図る一方、敗戦後の日本において工業の復興に尽力したことでも大きな功績を残しました。戦後の日本は生活物資の不足がとりわけ深刻でした。總一郎氏は化学の力で物不足の解消に貢献したいと考え、国産初の合成繊維ビニロンを製品化したほか、人工皮革や合成ゴムなどの開発に努めたのです。
その後、当社が大きく発展する中で、技術の独自性を追求したモノづくりとともに、事業を通じての社会への貢献を企業文化として培ってきました。「世のため人のため、他人のやれないことをやる」というDNAは今なおしっかり引き継がれています。
社会への貢献というと、何かきれい事のように思われるかもしれませんが、当社では企業経営の最たる目的となっています。そして、グローバリゼーションの今日だからこそ、地球環境やエネルギーの問題など世界が直面しているさまざまな課題を真摯にとらえて、当社独自の技術で貢献していきたい、と考えています。未来の世のため、人のために必要なものは何か、これを追求するのが当社の使命だといえます。 |