kuraray 株式会社クラレ


<クラリスタ>

<クラリスタ>はどうやってレトルト食品のおいしさを保持するの?

更新日:2007/10/18

封を切ればすぐに食べられるレトルト食品。
クラレグループは食べ物のおいしさを閉じ込めるレトルト食品向けのフィルム<クラリスタ>を開発しました。 アルミ箔製パックが主流なのに対して、<クラリスタ>は透明フィルムなのが特長です。

おいしさを長期間キープ!

スーパーに行くといろんなパッケージのレトルト食品が並んでいますよね。便利だし、どれもおいしそう。

日本は特にレトルト食品の種類が豊富です。レトルトとは、加圧加熱殺菌処理により、食品のおいしさをそのまま封じ込め、かつ長期間常温で食品を日持ちさせられる技術です。そのためレトルト食品の包装材は、食品のおいしさや新鮮さを保つ大切な役割を担っています。

<クラリスタ>はどんな食品包装材なんですか?

レトルト食品は製造工程において、パッケージした後に通常120℃の熱水を30~60分かけ、殺菌処理を行います。クラレグループが開発した<エバール>も食品包装材として活躍していますが、レトルト食品向けとなると、<エバール>の親水性に起因して、<エバール>のバリア性が失われてしまう欠点がありました。そこで殺菌処理後もガスバリア性を発揮できるよう耐レトルト性を持たせたのが<クラリスタ>です。

酸素を通しにくい構造にこだわる

どうやってガスバリア性を高めたんですか?

ガスバリア性は特に食品が酸素に触れて劣化することを防ぐために必要です。<クラリスタ>のバリア層を見ると、ベースとなる有機ポリマーに無機化合物が均一に分散しているのがわかります。ベースに酸素を通しにくい有機ポリマーを使い、さらに無機化合物を緻密に配列させることによって酸素が通るのをじゃましているのです。無機物と有機物はお互いの性質上うまく結びつけることが難しいのですが、それを解決し無機化合物の配列をがっちりと固めました。

すぐに酸素を通してしまう従来のバリア層に対して、<クラリスタ>は酸素を通しにくい構造なのがポイントです

中身が見える、レンジに使える

<クラリスタ>はどんなものに使われているんですか?

透明性を生かして野菜・フルーツ加工品などの食品の新鮮さをアピールするものに採用されています。従来のアルミ箔製パックでは中身を見せることができないのはもちろん、真空パックしたときにできるしわや折り目が穴を空ける原因になっていました。しかし、<クラリスタ>は柔軟な有機ポリマーを使っているため、ねじったりしわが寄ったりしても性能にほとんど影響がなく、高いガスバリア性を発揮するのです。さらに電子レンジにかけられなかったアルミ箔製パックに対して、<クラリスタ>は切り込みを入れるだけで袋ごと温めることができるので重宝されています。

今後の展望は?

レトルト食品包装は、缶からアルミ箔へ、アルミ箔から透明な包装材へという流れの中にあります。食品の中身が見えることで消費者にも安心を与えられるのが透明包装材の付加価値です。流通面でも軽量化を図るメリットがあります。最近では医療分野(流動食や点滴輸液)のパッケージ向けにも評価が進んでおり、さまざまなレトルト包装の分野に国内外問わずアプローチをしていきたいと思っています。