更新日:2008/9/30
環境にやさしいクリーンなエネルギーとして、また、省エネ対策として期待されている燃料電池。どのような仕組みで発電するのでしょうか?また、クラレグループが開発する電解質膜は、燃料電池でどのようなはたらきをしているのでしょうか?
燃料電池は酸素と水素から電気をつくる発電装置のことです。石油は燃やすと二酸化炭素を放出しますが、燃料電池は水素と酸素が反応し、そこで生成された水のみを排出します。つまり排ガスを出さない環境にやさしいクリーンなエネルギーシステムというわけです。
水素を燃料に使った燃料電池の発電の仕組みを見てみましょう。まず、燃料の水素が反応して、水素イオン、電子が生成します。生成した電子は外部回路を通って正極に運ばれます。水素イオンは電解質膜を通って正極に運ばれ、酸素、電子と反応して水になります。これらの図式がうまく循環することによって発電し、このとき窒素酸化物、硫黄酸化物などの有害物質を排出しません。

例えば、家庭用燃料電池を考えた場合、発生した熱を利用して温水もつくることができるので、エネルギー投入量を約30%減らせるほか、CO2も約30%削減できるといった話もあります。
(*第3回FC EXPOセミナー 新日本石油株式会社発表より)
独自開発の新素材を使い、独自製膜技術を駆使した電解質膜
発電を効率よく行うためには、燃料電池のすべての反応をスムーズに行うことが大切です。そこで、電解質膜は、負極で生成した水素イオンをすばやく正極に届けるはたらきをしています。水素イオンを通しやすいよう経路や並べ方をコントロールしています。さらに、電解質膜は柔らかすぎると強度に欠け、逆に硬すぎるともろいという欠点があるため、強度と柔らかさの相反する特長を両立させました。
携帯機器や自動車、家庭で発電できる家庭用定置電源など、燃料電池が活躍する場はこれから広がっていきます。ハロゲンフリーで環境にやさしいクラレグループの電解質膜が世の中で活躍するよう、早期事業化を実現したいと考えています。