Q | FRC用ビニロンって、どんなビニロンなんですか? |
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A |
FRC用ビニロンというのは、セメント補強用のビニロン繊維のことで、写真のように直径14μほどのビニロン繊維を4~6mmにカットしたものが代表的です。もちろん、用途に応じて種類があり、それぞれ繊維の性能、直径やカット幅などが多少異なります。 |
Q | どのようにして使われるのですか? |
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A |
建材用途としてセメントやコンクリート、モルタルに混ぜて使われます。FRC用ビニロンが混ざることにより、割れにくくなるなど曲げ圧力に対する強度が高まるわけです。 |
Q | 建材用途というと具体的にどのようなものですか? |
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A |
住宅やビルの屋根材、内装材、外壁材などです。また最近では、トンネルの内壁の剥落防止などにも使用されているんですよ。 |
Q | なるほど。では、FRC用ビニロンは、ビニロンのどのような特徴を生かしているのですか? |
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A |
ビニロン繊維の特徴としては、(1)加重をかけた際に、高強度で伸びたりせず形状が変わりにくいこと、(2)アルコール基をもつことからセメントとの接着性が良いこと、(3)耐アルカリ性が高いためセメントと混ぜても劣化しないこと、が挙げられます。これらの特徴は、いずれもセメント補強材として重要な要素であり、ビニロンはセメント補強材に必要不可欠な条件を満たしているのです。 |
Q | アスベスト(石綿)が人体に悪影響を及ぼすということで、代替として需要が高まっているようですが。 |
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A |
ええ。アスベストは天然繊維ですので、中には、直径3μ以下の微細繊維も存在します。この微細繊維を吸い込むと発ガンの恐れがあるとされています。これに対してビニロン繊維は、人体に吸入できないサイズであり、また、通常環境下では微細化しにくい繊維なので人体に安全とされています。こういった理由から、欧州を中心にかなり需要が高まってきています。 |
Q | 今後の展望は? |
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A |
そうですね。今後、アスベスト規制の動きが欧州を中心に世界中に広がってきていますので、それに伴ってFRC用ビニロンのマーケットを一層広げたいと考えています。また、アスベスト代替材としてだけでなく、建材、土木資材用コンクリート補強にと幅広くマーケットを広げたいですね。そのほか、<クラロンK-Ⅱ>の技術を加えた新しいセメント補強材もあり、クラレならではの技術を生かした新製品の開発も急いでいるところです。 |