kuraray 株式会社クラレ


メタクリル樹脂(導光体)

「メタクリル樹脂」は、導光体でどんな働きをしているの?

更新日:2003/9/17

光を効率よく伝達できるから、導光体にぴったり

「パソコンがないと仕事が進まない」というくらい、毎日使っているノート型パソコン。ここに、メタクリル樹脂が導光体として活躍しているそうなんですが、導光体って何なんですか?

ノート型パソコンのディスプレイは「バックライトシステム」といって、液晶で表示された情報画面に後ろから光を当てて、より明るく見やすくするためのシステムです。ここで、導光体は液晶の裏面にあり、文字通り、画面全体に光を均一に導く働きをしています。この導光体にメタクリル樹脂が使われているのです。メタクリル樹脂は透明性が高く、光の反射・吸収・散乱が少ない。つまり、情報伝達や表示を担う「光」をロスなく、効率良く導光できる、導光体にぴったりな素材なのです。

じゃあ、導光体は、この薄いノート型パソコンのどこにあるんですか?

バックライトシステム。ノート型パソコンを点線で切って横から見ると、光源部からの光が導光体によって、プリズムシートに導かれていることがわかります。

ノート型パソコンを切断すると、図のように、光源部は画面下にあります。そして、導光体に細かいポチポチがくっついているでしょう?このポチポチが、隅々にまで光が均一に行き渡るようにコントロールしているからこそ、私たちはノート型パソコンの画面隅っこの文字もクリアに見ることができるのです。また、液晶表示のディスクトップ型パソコンにも使用されています。

射出成形+精密加工技術がクラレの強み

では、クラレならではの強みとは?

従来方式と比較して説明しましょう。従来は、メタクリル樹脂の温度を上げてドロドロにし、それを押出して板にしたり、金型に入れて冷やしてある形状とする「射出成形」で得た成形品に、印刷工程でポチポチをつけていました。印刷工程でつけたポチポチは0.3ミリ程度の細かさが限界で、しかも、メタクリル樹脂ではないため光を吸収することもあり、光学用途として最適とは言い難いものでした。
クラレでは、豊富なノウハウをもつ射出成形技術に、かつて展開していたレーザーディスク事業で培ったスタンパ(原盤)を作る精密加工技術を組み合わせて、「クラレスタンパ方式」を確立しました。ここでは、金型の片面にスタンパをつけることによって、導光体とともにミクロン(1ミクロン=1/1000ミリ)単位のポチポチを1度に成形できるのです。つまり、より高品位な導光体を印刷工程なしで実現できる、これが「クラレスタンパ方式」です。
導光体にスタンパ技術を活用しているのはクラレだけで、非常に強みが発揮できるため、大きなシェアを得ています。ちなみに、米国・台湾・韓国の海外特許も取得しています。