kuraray 株式会社クラレ


<ハイドロックス>

<ハイドロックス>はどうして燃焼時にCO2の発生が半分になるの?

更新日:2009/11/20

2005年に「京都議定書」が発効し、日本では二酸化炭素(以下CO2)など温室効果ガスの排出量を2008年から2012年の間で、1990年比6%削減することを目標に求められています。そのような動きの中、焼却廃棄時に発生するCO2を大幅に削減することに成功した、クラレプラスチックス(株)の低CO2排出シート<ハイドロックス>を紹介します。

シートで環境対応商品を

<ハイドロックス>の生まれた背景は?

地球温暖化防止対策の取り組みの一環です。当社(クラレプラスチックス(株))が対応できるものは何だろうと考えたところ、シート関係で貢献しようと思ったのが始まりです。

<ハイドロックス>の特長は?

当社独自の無機成分を配合した塩化ビニル樹脂(以下塩ビ)を採用している点です。従来のオレフィン樹脂系ターポリンシートは化石燃料の使用率が高く、燃焼時にCO2を多く排出します。それに比べ、当社の塩ビ系シート<ハイドロックス>は石油依存率が低いため、燃焼時に発生するCO2を最大約50%低減(当社オレフィンシート比)することができます。

環境にもやさしい製品なんですね。

はい。地球温暖化対策のほかにも、近い将来不安視されている化石燃料の枯渇なども視野に入れています。

開発で苦労したことはどのようなことでしょうか?

配合比率です。通常、添加剤として配合するものは、炭酸カルシウムなどですが、文献によると、890度以上の温度になったとき、CO2を排出すると分かったのです。いくら添加剤を増やし、樹脂分を減らしても、焼却時にそれ自体からCO2が出るのであれば意味がありません。その代わりとなる無機系添加剤の探索と加工性・物性面をバランスよく両立させる配合に知恵を絞りました。

地球環境を視野に入れた商品開発で市場開拓

今後の展望は?

現在、CO2削減をアピールし、広告・建築関連用途に展開していきます。
ショッピングモールなどで見掛ける広告幕や横断幕、工事用シートなどは使用サイクルが短く、最短で数週間、長くても数カ月後には廃棄処分されるものが多いそうです。その焼却時に発生するCO2を半分に削減できるとしたら、大きなCO2削減効果になりますので。
まずは、大型スーパーやアミューズメントパーク、工事現場の安全標識などに展開していきたいと思います。

身近な場所では、どこに使われていますか?

実績としましては、工事現場や環境関係のイベントの広告幕として採用されました。

(写真はイメージです)

環境対応商品への関心は高まる一方ですね。

そうですね。鳩山内閣ではCO2削減率を25%に引き上げると表明されましたし、今後、ますますの需要が見込まれると思います。
また、安全標識のシートや横断幕としての使用後は、メッセンジャーバッグや、工事マークをそのままデザインに生かしたエコバッグなどにリサイクルするのも、遊び心があって面白いですね。