kuraray 株式会社クラレ


香料・化粧品原料

化粧品分野で活躍する、「イソプレングリコール」と「スクワラン」ってなぁに?

更新日:2010/03/24

スクワラン 高品質で安全な製品を安定供給

石油由来の化粧品と聞くと、天然由来のものの方がいいのでは?とされる風潮がありますが、実際はどうなのでしょうか?

石油イコールガソリンとイメージされやすいのですが、厳しい成分基準のテストをクリアし、人体に悪影響はないとされたものが使われているので安心してお使いいただけます。逆に、天然素材、例えばスクワレン(サメの肝油)などは皮膚に対して刺激がなく、感触の良い油分ですが、酸化しやすく変質しやすいため肌に負担を掛けることがあります。そこでスクワレンを化学的に安定化させ、より使いやすくしたのがスクワランなのです。
もともと当社のスクワランは、天然素材の代替を目的として生まれた製品です。最近、ヨーロッパでは自然保護・動物保護の観点から、希少な動植物から材料を採取するのは良くないという動きが活発になってきています。天然素材は天候によって収穫量が影響を受け、値段もそれによって変動します。
しかし、化学の力でほぼ類似のものを作ることができ、また安定したクオリティのものを、安定的に供給できるのです。スクワランは新潟事業所のファインケミカル生産技術部(2010年3月 現在)で開発を行い、1976年に工業化されました。

イソプレングリコールはオンリーワン素材

私たちの身近な所では、どのような用途で活躍していますか?

化粧品関係です。製品の裏の成分表示をご覧になってください。「イソペンチルジオール」と表示があれば、これはクラレのイソプレングリコールの表示名称なのです。

国内有名メーカーの多くに使われているのですか?

はい。イソプレングリコールはいわばクラレのオンリーワン。当社しか作っていないのです。資生堂さまの「TSUBAKI」シリーズのコンディショナーやシャンプー、ユニリーバ・ジャパンさまの「DOVE」シリーズなどをはじめ多くの商品に採用されています。

表示名称として「イソペンチルジオール」が表記された製品例

どうして化粧品分野なのですか?

医薬や香料の分野でマーケティングをする中で、中間体として持っていたイソプレングリコールが化粧品分野の原料として使えるのではないかと考えたのです。
世の中のニーズにマッチしそうなものを持っていた、いわゆるプロダクトアウトです。

開発における苦労は?

化粧品分野は当社には未知な分野でしたので、要求品質に合わせるのが難しかったです。国民性ゆえか、日本では無臭のものが好まれ、においのないものを作るのに苦労しました。鹿島事業所のイソプレングリコールに携わる諸先輩方がそれに応えて、ようやく今に至ったのです。
においは成分に見えなくても出てくるものなので、管理には非常に気を使っています。

においの検査はどのようにしていたのですか?

においは通常の分析では検出されないような微量でも出てきますので、お湯の中に一滴落としてにおいをかぐ、沸点を利用した検査をしていました。この方法の方がより厳しくにおい評価ができます。

今後の展望は?

スクワランに関して言えば、世界的な動物保護観点の中で、まだまだ需要が望まれています。今後は化粧品分野だけでなく、医薬品分野も含めて、積極的に拡販に取り組んでいきます。
イソプレングリコールは、国内の認知度も上がり、存在感のある素材として確固たる地位を築きつつあります。
今後は、国内で培ったノウハウを生かし、グローバル展開していきます。