ランドセル事情

2008年「ランドセル」購入者アンケート

2008年1月

「贈答」で入手が増加傾向 百貨店での購入も人気上昇
平均購入価格は32,900円で前年比4,600円高

ランドセルの素材である人工皮革<クラリーノ>を製造販売している株式会社クラレ(本社:東京都千代田区)では毎年、全国の<クラリーノ>ランドセル購入者を対象にアンケート調査を実施しています。
今シーズン、すでにランドセルを購入した400名(07年12月26日までに到着したアンケートハガキより男女各200名を無作為抽出)のデータを集計し、昨年(07年=サンプル数400名)のデータとも比較してみました。

調査結果 解説

1. 3割以上が「贈答」による入手で、昨年より5ポイントアップ

まず、購入したランドセルが「贈答」なのか「購入」したものかについて聞いたところ、3割以上が「贈答」(33.0%)と回答、「購入」(67.0%)は7割弱です。
「贈答」は昨年(27.8%)より5ポイント上がっており、高齢化社会と少子化を反映して、可愛い孫や親戚の子の小学校入学という通過儀礼にランドセルをプレゼントするという入学シーズンならではの風習がさらに定着してきたと言えます。
男女別に見ると、贈られるケースは過去4年間は女児上位にありましたが、今年は順位が逆転し男児(35.5%)が女児(30.5%)を5ポイント上回りました。(04年→05年→06年→07年→08年 女児=30.5%→35.0%→36.5%→29.0%→30.5%、男児=28.5%→29.0%→33.5%→26.5%→35.5%)。

  • 「購入」=直接親(父母)が買い求めたケース 「贈答」=親以外の人が買い求めたケース

2. ランドセル選びは依然子どもに主導権…男児は3年振り過半数割れ、女児は6割以上が自分で選択

ランドセル購入に当って選択したのは誰だったかを聞いてみました。
従来、ランドセル選定の主導権は母親にありましたが、最近は子どもに選択権が移っています。
男児の場合、3年前までは母親が子どもを大きく上回っていましたが、一昨年(06年)男児の選択が5割(51.5%)となり、初めて母親(28.5%)を超え、翌年(07年)も増加傾向が続きました。今年の男児(44.5%)は昨年より10ポイント減で過半数を割り、母親(30.5%)との差も縮まったものの、依然主導権は子どもにあります。
一方、女児(64.5%)の選択権も昨年(79.0%)より15ポイントも減り、母親(20.5%)が昨年(10.5%)の倍近くになっています。
男児では女児より父親(男児=13.5%、女児=5.5%)の選定権が8ポイントほど高くなっています。祖父母(9.5%)の選定は昨年(7.8%)よりやや上がり、「贈答」による入手が5ポイント増えたことを考慮すると、お金も出し、選定にも多少は口を出しているようです。

3. 購入場所…4人に1人と「百貨店」での購入が上昇

いち早く「ランドセル」を購入した人は、どこで買ったのでしょうか。
昨年6割以上(63.5%)までシェアを伸ばした(1)量販店(56.5%)はやや下降気味。(2)百貨店(24.5%)は同じ2位のまま4人に1人と昨年(19.8%)より5ポイント上昇。百貨店の場合、例年よりも店頭展開が早くスタートした事が影響したのかも知れません。(3)家具店(5.3%)と(6)通信販売(2.8%)は増加、(4)インターネット(4.0%)は2年連続横ばい、(5)鞄専門店(3.3%)や(7)ホームセンター(0.8%)での購入は減る傾向にあります。その他に挙げられた幼児服店、おもちゃ屋など、ランドセル販売は少子化の中で販売ルートの多様化が見られ、早い時期からいろいろな場所で購入されています。

4. <クラリーノ>・ランドセルの魅力は「軽さ」「機能」「色」

<クラリーノ>製ランドセルを選択した理由を聞いたところ、4割近くが(1)軽いから(37.7%)を挙げてトップです。発育盛りの子どもが重い教材を入れて背負うものだけに、軽さに対するニーズは依然として強いものがあります。次いで、今年は(2)機能(25.2%)が昨年(14.0%)より11ポイント増えて昨年の5位から第2位の選択理由に浮上しました。女児でも昨年の1位と2位が入れ替わり、(1)軽いから(36.0%)が(2)色が気に入った(31.0%)を押さえて選択理由のトップです。
(4)価格が手ごろ(17.3%)を挙げた人は昨年(25.0%)より8ポイント減少し4位に下降、経済的な理由の重要性がやや薄れて来ているのかも知れません。以下、6人に1人が(5)<クラリーノ>で安心(16.8%)を、8人に1人が(6)丈夫だから(12.0%)を挙げ、(7)キャラクター製品だったから(11.0%)を選んだ人は10人に1人という結果でした。
ちなみに、何色のランドセルを購入したかの質問では、男児では約3人に2人が黒(63.5%)、女児では4割以上が赤(42.5%)です。5、6年前から広がり始めたカラー化が浸透し、男児では青系(13.5%)に次いで紺系(12.5%)と緑系(7.0%)が、また女児ではピンク系(ピンク、チェリーピンク、ローズピンク、ピーチピンクなど)が約4割(37.5%)を占め、赤に次ぐ第二の人気色となっています。女児の青系(ターコイズブルー、サックスブルーなど=8.0%)も昨年(7.5%)に続き増加の傾向にあります。

5. 購入価格の全体平均は32,900円 “プレミアムランドセル”ブームで昨年比4,600円高

購入価格は、全体平均が32,900円。原材料高騰の影響や“プレミアムランドセル”の人気から昨年よりも4,600円高となりました。今年は男児(32,200円)より女児(33,600円)の方が1,400円ほど高くなっています。

6. 「ランドセル」は約7割が「6年生」まで使用

最後に、近所の小学生が何年生ぐらいまでランドセルを背負って通学しているかを聞いてみました。
約7割が(1) 6年生(69.5%)までと、ランドセルは小学生の最高学年まで使用する傾向は変わりません。次いで、(2) 3~4年生(10.7%)に(3) 5年生(5.8%)が続きます。
消費者の多くは、まわりの状況からランドセルは6年という長い期間使用するものと認識しています。

7. 選ぶ時のチェックポイント

アンケート調査の結果からも分かるように、多くの消費者が6年生までの長い期間使用することを念頭に置いています。それだけに“丈夫で長持ち”する品質と発育ざかりの子どもに負担をかけない“軽量性”、長期間の使用で“飽き”がこないということも留意点です。

  • (1) 軽さや素材への信頼性、丈夫さ、仕上げの良さ
  • (2) 背負いバンドや留め金がしっかりしていること
  • (3) マチ部分の縫い目が揃っていて糸がはじけたりしていないこと
  • (4) 錆びやすい金具類が少ないこと
  • (5) 売場で実際に背負わせてみて、子どもの身体にフィットしているかどうか
  • (6) 成長した場合の背負いベルトに余裕があること