2003年4月
今年(2003年)から7月20日の「海の日」と9月15日の「敬老の日」が第3月曜日に変更され、“ハッピーマンデー”(祝日の月曜日指定化制度)は2000年から実施された「成人の日」と「体育の日」を合わせると年間4日になります。
これに金曜日・月曜日の祝日、ゴールデンウィーク(5月3日~5月5日)、11月24日の振り替え休日を加えると、今年の「3連休」は8回にもなります。昨年もゴールデンウィークの4連休、8回の3連休がありました。
こうした休日改革による時間システムの変更は、人々の新たな生活時間行動を誘発し、これが消費の拡大や地域活動を通じた経済活性化に大きく寄与すると期待されています。
増えつつある3連休は、若い人の間では「プチ連休」と呼ばれ好評のようです。
では、家庭を持つ既婚のサラリーマンは、この3連休をどう捉え、どのように過ごしているのでしょうか。化学メーカーの(株)クラレ(本社:大阪市)では、3月21日~23日の3連休の実態とともに、その意識をアンケート調査しました。
この3連休の家族全体の出費は平均3万1,000円、3連休の増加によりほとんどのサラリーマンが家族のレジャー支出は実質的に増えた、約7割が家族と一緒にいる時間も増えたと回答しています。
以下、その概要をレポートします。
| 1. 調査対象 | 東京都、大阪市に勤務する既婚サラリーマン500人 | ||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2. 有効サンプル | 425サンプル(有効回収率=85.0%) | ||||||||||||||||||||
| 3. 調査方法 | アンケート用紙による留置法 | ||||||||||||||||||||
| 4. 調査時期 | 2003年3月24日~4月4日 | ||||||||||||||||||||
| 5. サンプル構成 |
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まず、3月21日~3月23日の3 連休をどう過ごしたか、主な活動を一つづつ選んでもらいました。初日は4人に1人が(1)自宅(24.7%)と最も多いものの、5人に1人は「春分の日」にふさわしく墓参や実家、帰省といった(2)その他(19.5%)の行動をとっています。次いで、(3)ショッピング・映画(16.9%)、(4)宿泊旅行(12.2%)、(5)仕事(11.8%)、(6)日帰り旅行(7.5%)、(7)遊園地・公園(7.1%)を挙げています。旅行は泊まり掛け、日帰りを合わせると5人に1人(19.7%)となります。
中日の3月22日は、その他(14.6%)の行動が減り、東京・大阪とも天候が悪かったせいか、ショッピング・映画(23.1%)が増えています。
最終日は翌日からの出勤を考慮してか、自宅(45.9%)が急増、他の行動は全般的に控え目となります。
ちなみに、この3連休で墓参りに行ったサラリーマンは約4人に1人(26.8%)です。
この3日間の行動を地域、子供の有無別で特徴をピックアップしてみると次のようになります。
まず、地域別で見ると、21日にはあまり差のなかった自宅(東京=24.7%、大阪=24.8%)と仕事(東京=11.6%、大阪=11.9%)が雨の降った22日では自宅(東京=21.9%、大阪=29.5%)、仕事(東京=17.2%、大阪=7.2%)と差が現れます。雨が降ったことで東京のサラリーマンは仕事に行き、大阪は自宅で過ごしていたことが伺えます。
また、子供の有無別で見ると、3日間を通した傾向では遊園地・公園(子供あり)、ショッピング・映画(子供なし)ではっきりとした違いが現れます。
さらに、仕事では21日(子供あり=12.7%、なし=9.7%)と22日(子供あり=15.1%、なし=6.0%)で、子供のありなしによって差が広がり、子供と外で遊べないので仕事に行ったお父さんが増えたようです。その反動か、天候が回復した23日には子供がいる人の自宅(41.6%)といない人(55.2%)では比率に大きな差が現れています。
では、この3連休の出費はどうだったのでしょうか。家族全体の支出を聞いてみました。
5人に1人が(1)1~2万円未満(23.8%)、(2)2~3万円未満(22.5%)、(3)3~4万円未満(19.2%)の出費で、平均額は3万1,000円です。全体的にはそんなに多くの費用をかけているわけではありませんが、10万円以上使った家庭が6.2%います。
地域別では、東京(29,000円)より大阪(34,000円)のサラリーマンの方が約5千円ほど多く使っています。宿泊旅行をした人が東京より多かった(初日:東京=10.2%、大阪=14.3%)影響が出ているようです。年代別では、20代(36,000円)が最も高く、30代(29,000円)が最も低くなっています。20代の支出が高いのはショッピング・映画(20代のみ:21日=32.1%、22日=35.8%)の比率が他の年代より高くなっていることから、買い物に費用を割いているものと思われます。
3連休が増えたことで家庭のレジャー支出の増減はどうなっているのでしょうか。
4割強が増えた(42.1%)、5割強が変わらない(54.8%)、と回答しています。しかし、デフレによる物価下落の影響を加味すれば、変わらないは実質的に支出が増えたとも言え、双方を加えると9割を超えるサラリーマン家庭でレジャー支出の増加が見られます。
3連休の増加は、家族とのコミュニケーションを円滑にしているようです。約7割のサラリーマンが「家族と一緒にいる時間」が増えた(67.0%)と答えています。
レジャー支出の増加と関連するのか、ここでも20代(71.7%)と40代(67.6%)に高くなっています。
3連休で暇を持て余すことがあるかどうかを聞いてみました。
約7割のサラリーマンが「スケジュールはほとんど埋まる」(68.5%)と回答、時間を持て余すとしても「1日」という人が16.2% と、多くの人が連休を満喫しているようです。
スケジュールが埋まるのは、20代(77.3%)、30代(76.6%)の若い世代が約8割なのに対し、40代(60.5%)、50歳以上(60.8%)は6割と40代を境に変化が見られます。
3連休後の出社は通常の週明けと比べてどうなのかを聞いたところ、約半数が「変わらない」(47.1%)、約4割が「疲労度が大きい」(36.0%)と回答しています。
世代間で見ると20代は「疲労度が大きい」が41.5% と高い一方で、「疲労度が小さい」も28.3% と、他の世代(14.4%~17.7%)より高くなっています。楽しみ過ぎて疲れを残す人と回復が早いので、うまく休んで疲れない人がいることが伺えます。
30代(37.0%)と40代(42.4%)も約4割が「疲労度が大きい」と回答していますが、連休だからといって行動パターンを変えないのか、50歳以上では19.0% と減少し、代わりに「変わらない」(63.3%)が他の世代(20代=30.2%、30代=48.1%、40代=43.2%)を引き離しています。
連休に有給休暇をプラスして連休を増やすサラリーマンはどの程度いるのでしょうか。
約6割(57.4%)が「ほとんどない」、「たまにある」(36.2%)は約4割です。世代別では、20代とそれ以外で傾向が変わることから、子供が幼稚園や小学校に入り、“お父さんは休みでも子供は幼稚園・学校”ということも取得しない一因になっているかも知れません。
3連休増加による休日出勤や残業への影響はどうでしょうか。
6割強が「変わらない」(64.5%)と回答しています。5人に1人が残業増(20.0%)、14人に1人がともに増(7.3%)、休日出勤増(7.0%)と、せっかくの休みに出勤するよりは残業で対応しているようです。残業が増えたのは若いサラリーマンに多く、20代(30.2%)では3割、30代(22.7%)では2割強となっています。休日出勤が増えたのは40代(10.1%)で10人に1人です。
3連休と飛び石連休、どちらがよいかを聞いてみました。
7割が3連休(71.5%)、約3割が飛び石連休(27.8%)という色分けです。
それぞれの支持理由を挙げてもらったところ、3連休は・旅行などまとまった計画をたてやすい(54.9%)、・1日ごとに違った計画を立てられる(39.5%)、・自分の時間として使いやすい(23.7%)など。一方の飛び石連休の支持理由は、・1週間が短く感じる(63.6%)、・連休と比べ比較的混雑が集中しない(32.2%)、・間を休めばよりレジャーを楽しめる(31.4%)などです。40代では3人に1人が飛び石連休(33.8%)を支持、1週間を短く感じたり、混雑を避ける志向が他の世代より強いようです。
休日改革により経済波及効果と雇用創出を図ろうと、ブリッジホリデー、ハッピーフライデー、オータムホリデーウィークなどの構想が挙がっています。こうした祝日を増やそうという動きに対して、どう感じているかを聞いてみました。6割強のサラリーマンが(1)祝日を増やして確実に休めるように(64.0%)を支持しています。4人に1人は(2)祝日を増やすより有給休暇を確実にとれる制度をつくるべき(24.9%)との意見です。
特に30代は仕事が忙しいのか、上司と部下の間で調整が難しいのか、有休(30代=20.8%、他世代=25.3~28.3%)より祝日増(30代=70.8%、他世代=59.0~62.1%)を求めています。
月から金までで一番休みたいと思うのは、月・水・金に3分化し、曜日のトップは月曜(30.3%)をわずかに抑え水曜(30.6%)になっています。
週前後派(月・金)、週中派(火~木)で分けると、週前後派の中では月曜(30.3%)が多く、3連休にした場合、休日明けの週が短い方を支持しています。また、週前後派は、世代が上がるにつれ減少(20 代=71.7%、30代=62.9%、40代=52.5%)し、50歳以上(48.1%)では半数を切ります。50歳以上になると、意識としては3連休を支持するも(前掲Q9 74.7%)、実際に休みたいのは火曜~木曜日となっています。