ファッション関連

現代ユニフォーム考

1999年6月

はじめに

今年4月の「改正男女雇用機会均等法」の施行によって企業のユニフォームに対する考え方に一石が投じられました。「女性のユニフォームは職場での男女差別になるのではないか」というのがそのポイントで、実際にこの4月から女性のユニフォームを廃止したり、着用の有無を選択制にする企業が現れています。
しかし、一方でこれまでユニフォームを愛用していた従業員はこの問題をどう考えているのでしょうか。
ユニフォームの企画・販売をしている合繊メーカーの(株)クラレ(本社:大阪市)では、ユニフォームに対する意識や実態を探るため東西の会社員(男女)を対象にアンケート調査を実施しました。
事務職・営業職の女性にユニフォームが必要がどうかの質問に対し、女性の約半数(46.3%)が「必要」と回答。男性の必要派(31.3%)より多くなっています。そのメリットとして、「経済的」「実用的」「公私のケジメがつく」などの理由を挙げています。以下、その概要をレポートします。

調査結果の要約

  • 1) 事務職の男女にユニフォームが必要かどうかを聞いたところ、女性の制服については男性の3割(31.3%)、女性の約半数(46.3%)が「必要」と判断。着用する立場にある女性の方がユニフォームを支持しています。
  • 2) ユニフォームのプラス面として、[1]経済的(56.0%)、[2]実用的(45.7%)、[3]公私のケジメがつく(43.2%)、[4]来客に好印象を与える(22.9%)、[5]作業能率が上がる(16.4%)などを挙げています。これらのプラス面は「来客に好印象」を除き、男性より日ごろからユニフォームに馴染みのある女性の方が高く評価しています。
  • 3) ユニフォームのマイナス面は、4割以上が[1]選択の余地がない(43.0%)、[2]おしゃれでない(42.3%)を挙げ、前者は、女性の半数(50.0%)が指摘しています。3位以下は[3]束縛される感じ(37.1%)、[4]自由がない(34.0%)ですが、いずれも女性より男性が強く感じるマイナス面です。「一種のセクハラ」(5.0%)と感じる人は少なく、女性(4.9%)より男性(5.2%)に若干多くなっています。
  • 4) ユニフォームに求められる第一の条件は、[1]動きやすいデザイン(57.4%)です。働き着としての機能性が求められており、男性(53.6%)より女性(61.1%)に高くなっています。次いで[2]企業イメージにマッチしたもの(37.3%)、[3]洗練されているもの(31.4%)、[4]アフターケアが楽なもの(29.4%)、[5]汚れの目立たないもの(28.1%)などが挙がっています。
  • 5) 現在、ユニフォームを着用している女性140人に、そのアイテムを聞いてみました。
    スカートにブラウス・シャツの組み合わせは8割以上(82.1%)、これにベストを組み合わせているのは7割以上(72.1%)で、これがOLの一般的なユニフォーム姿です。
  • 6) 現在着ているユニフォームに対して過半数の女性が「満足」(53.5%)と判定。満足派を年代別に見ると、若い世代である20代(63.7%)が最も高く、中堅の30代(34.9%)では低くなっています。
  • 7) 現在のユニフォームに対し、4割がもっとデザインを工夫して欲しい(40.0%)を挙げています。ユニフォームに求める条件のトップだった「動きやすいデザイン」とも関連して、働き着としての機能性に強い関心が持たれています。