kuraray 株式会社クラレ


安全報告

安全への取り組み

保安防災・労働安全・物流安全

クラレグループでは、保安防災・労働安全リスクを発見し、その発生を未然に防ぐ安全マネジメントシステムを運用して、社員の安全意識の向上を通じ、安全で事故・災害のない職場づくりを推進しています。また、万が一、事故・災害が発生した場合に備え、被害を最小限に抑えるための訓練や事故の事例、教訓などの情報共有化による再発防止に努めています。

労働安全・保安防災に関する行動原則

「安全はすべての礎」

労働安全・保安防災に関する行動方針(2017年度)

「安全第一、生産(工事、開発)第二」を徹底すること
行動前に一呼吸おいて「確認」を行うこと
全員が本気で無事故・無災害を目指し、行動すること

安全活動マネジメント

倉敷事業所現場検証 写真 倉敷事業所現場検証

クラレグループでは、「安全活動マネジメント規定」に基づき、年度ごとに計画を立てて保安防災・労働安全に取り組んでいます。具体的には、毎年社長および担当役員が出席する安全推進会議において、安全活動実績の総括評価を行うとともに、次年度の活動方針を定め、グループ全社に周知します。この方針に沿って各事業所・各部署で具体的な活動計画に反映させて活動を行っています。活動計画の立案状況、計画に基づく活動の状況およびその成果については、担当役員を含む本社安全スタッフが年2回各事業所を訪れて安全活動現場検証を行っています。

保安防災・労働安全への取り組み

クラレグループでは、保安防災・労働安全リスクを発見し、その発生を未然に防ぐ安全マネジメントシステムを運用して、社員の安全意識の向上を通じ、安全で事故・災害のない職場づくりを推進しています。また、万が一、事故・災害が発生した場合に備え、被害を最小限に抑えるための訓練や事故の事例、教訓などの情報共有化による再発防止に努めています。

保安防災・労働安全の安全重点活動

評価 ○:達成 △:さらに取り組みが必要 ×:未達

項目 2016年度 2017年度
重点活動
目標 実績 評価
保安防災
労働安全
保安管理レベルの向上 非定常時リスクアセスメントの推進、異常兆候検知と異常時対応能力向上
  • 個人の安全意識の向上
    (咄嗟時の不用意な危険行動防止)
  • 非定常リスクアセスメントの推進
  • 重大リスクには本質安全化または被害極小化の対策
  • 異常の兆候検知と異常時対応能力の向上
    (経験を積ませ技術力向上)
  • 安全活動マネジメントのグローバル展開に向けた基盤整備
運転・技術の伝承
(Know-Why)
Know-Whyを盛り込んだキャリア開発計画(CDP)を活用した運転・技術の伝承、統合教育システムの展開
リスク把握と対策 網羅性向上を目指したリスク把握、重大リスクには本質安全化対策の実施
個人の安全意識の向上 作業前危険予知(KY)、指差呼称の定着、ルールの周知遵守、行動前に一呼吸おく活動
安全活動マネジメントのグローバル展開の基盤整備 海外グループとの交流活性化、グローバルデータベース構築、労災評価手法のグローバル展開
保安防災・労働安全の数値目標と実績
2015 2016 2017
実績 目標 実績 目標 評価基準
保安 事故件数 国内 3 0 4 無事故 1 ≧
海外 1 0 1 なし
労災 休業災害件数 国内 6 0 2 無災害 ABランク2 ≧
海外 17 0 13 なし
全労働災害度数率 国内 1.32 0.8 ≧ 0.81 0.8 ≧
海外 7.26 4.0 ≧ 6.10 なし

2017年の国内は理念目標とは別に安全成績の評価基準を新たに設定し、過去5年間の平均実績の半減以下とする。また、休業災害件数に代えて、労働災害評価ランクABの件数で評価する。この労働災害評価ランクは労働災害の深刻度を潜在的な障害程度と災害発生要因の不具合の度合いによりランク付けする当社独自の指標でABランクは深刻な災害である。一方、2017年の海外は海外統一の評価基準を設定せず、各社個別に設定する。
全労働災害度数率は労働時間百万時間当りの軽微以上の全労働災害発生件数で、全労働災害とは軽微な医療処置以上の医療処置を要する災害である。( 米国OSHAのRecordable incidentを参考に設定)

保安防災

保安防災事故件数

クラレグループでは、社会に対して甚大な影響を与える爆発、火災、有害物質の漏洩などの事故の未然防止を図り、事故発生時には被害を極小化することを重要な責任として考えています。そのため、保安防災に関するリスクアセスメントの推進、建築物・プラントの地震対策、設備の保安管理システムの整備などの保安防災活動に全ての事業所で取り組んでいます。

クラレグループは、石油化学工業協会の「産業保安に関する行動計画」に沿って、①リスクアセスメント、②事故情報の活用、③技術的背景(Know-Why)の伝承、に関する取り組みを計画的に進め、自主保安活動を推進しています。

リスクアセスメント活動の充実を図り、その実効性を高めるため、停電や緊急停止などのような非定常時のリスクアセスメントの実施や、異常の判断基準の明確化などへ取り組んでいます。また、Know-Whyを盛り込んだ運転・技術の伝承を推進するため、CDP※1活動やKMMS※2に継続的に取り組んでいます。

2016年度には、残念ながら国内で小火が1件と空調設備のフロンガス漏洩が3件、海外で小火が1件、合計5件の事故が発生しましたが、外部への影響や人的被害はありませんでした。

2017年度以降も、引き続き自主保全活動に取り組み、事故の防止に努めていきます

  • (※1)CDP(Career Development Program):現場の第一線作業員を対象に必要な知識、技能・技術と行動特性をレベル評価(見える化)し、全員の能力をマップ化した評価表を作成し、これに基づく、各人の目標を設定、教育を行う方式。
  • (※2)KMMS(Kuraray Maintenance Management System):生産設備全般について個々の機器の重要度評価を行い、リスクに応じた設備管理方式を定めた上で、P;保全計画→D;保全活動の実施→C;活動結果の評価、保全計画の再評価→A;保全計画の見直しを行う設備管理システム。このシステムを回す中で、非常食、非常用備品等の備蓄、長期化への備え、設備管理規準の見直しなどに参画することで、人材育成・技術継承の強化を図っている。

地震・津波への備え

阪神淡路大震災から22年、東日本大震災から6年、熊本地震から1年を迎えます。日本は地震多発国であり、地震・津波への備えは企業の社会的責任です。当社は大規模な被害が予想されている南海トラフ地震等による地震・津波の被害を最小に抑え、早期復旧すべく様々な対策を進めています。

地震への備え
  • 緊急地震速報を活用した緊急避難、地震発生情報をもとにしたプラント緊急停止、配管の緊急遮断
  • 建屋、プラント等の耐震診断および、必要に応じた耐震補強や耐震設備への建て替え、避難シェルター等の設置
  • 建屋内の薬品・備品・設備等の転倒防止、固定
  • 防災講演会、防災訓練、避難訓練、救急救命訓練

地震体験(クラレプラス チックス伊吹)

地震計・地震時自動停止(新潟)

耐震設備への建替え(西条)

耐震補強(鹿島)

緊急遮断弁(鹿島)

津波への備え
  • 防潮堤の整備、護岸の強化
  • 重要設備のかさ上げ、浸水防止、危険物の流出防止
  • 標高(海抜)の表示、避難場所・避難経路の掲示・周知、避難訓練、地域住民との防災協定の締結
  • 防災講演会、防災訓練、避難訓練、救急救命訓練

避難経路案内板(岡山)

海抜表示板(鶴海)

非常食備蓄(岡山)

防潮堤(倉敷)

救急搬送訓練(倉敷)

労働安全

クラレグループでは、社員の安全と健康の確保こそが企業活動の基本と認識し、労働安全マネジメントシステムの適切な運用を通じて、組織および社員一人ひとりの安全レベルの向上に努め、安全で災害のない職場を目指しています。2016年度は国内クラレグループの休業災害度数率は0.16、全労働災害度数率は0.81でともに2005年以降のベスト記録を更新しました。

一方、海外では軽度の負傷でも医師が休業の指示を出すケースも多く、国内と同じ基準で休業災害度数率を論じることはできません。そのため休業災害ではなく軽微以上の全労働災害度数率で評価しています。2016年度は6.10で昨年7.26に比べて改善されました。一般的に欧米では重大事故防止に重点をおいて活動しており、軽症も含めた全労働災害度数率は日本より高い傾向にあります。2017年度は国内の安全成績と同様の評価が出来るように当社独自の労働災害評価ランクを海外グループで試行しています。更に2018年からは安全に関するグローバルミーティングの開催や、安全活動マネジメントシステムのグローバル展開を予定しており、これら活動を通じて国内外での安全活動の情報共有を推進し、海外グループの労働災害度数率低下を目指します。

休業災害度数率

全労働災害度数率

物流安全

クラレは物流事故による社会的被害を防止するため、製品の輸送、保管面での物流安全確保の活動を継続して実施しています。

この活動の中心となるクラレ物流安全協議会は16年目を迎え、2016年度は鹿島事業所にて危険物の充填作業や輸送用コンテナ構造を実地検証し、「危険物輸送事故の未然の防止策」について、参加各社(危険物輸送委託会社9社)とその具体的施策の共有と意識の向上を図りました。

Topics 2016

化学物質のリスクアセスメント

2012年、塩素系有機溶剤を洗浄剤として使用していたオフセット印刷会社の従業員および元従業員に胆管がんが発生し、大きな社会問題となりました。これを契機にして、労働安全衛生法が改正され、2016年6月から、一定の危険有害性のある化学物質(640物質)を取り扱う事業者に対して、化学物質のリスクアセスメントが義務化されました。

事業者は化学物質のリスクアセスメントの結果に基づき、製造設備の改良や、これらの化学物質によるものと考えられる危険または健康障害から労働者を守る有効な措置を講じるよう努めなければなりません。

クラレグループの現場では数多くの化学物質が使用されています。私たちは、今回の法改正を受けて化学物質のリスクアセスメントに関連するルールや規定類の見直し・整備を実施しました。そして、国内で化学物質の取り扱いがある事業所・工場での取り組み状況の検証を行い、適切に管理できていることを確認しました。